カンテ、シャビアナ、セクンダなどの耐寒性

今回の耐寒性は、エケベリア属【part.2】として、

耐寒性は「やや弱い~普通」に感じる…

原種のエケベリアと、その交配種をピックアップします。

前回の【part.1】と同様に、

「-7℃」まで屋外管理した結果を、いくつか紹介します。

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▼ ピックアップ

このページではカンテ、シャビアナ、セクンダの3つをピックアップします。

さらに補足としてデスメチアナ(サブセシリス)、ミニマと…

その交配種を紹介します。

葉が薄いタイプが多い

共通事項としては、エケベリアの中では葉が薄いタイプが揃っています。

耐寒性では【Part.1】のパリダ、ラウイより強く感じますが、

外側の葉に凍害のダメージが現れやすいのが特徴です。

外葉が寒さで傷みやすい

個人的な感想では、株自体は「-4℃」くらいは大丈夫ですが、

外葉は0℃を下回り始めると、傷みが目立つようになります。

枯れた葉っぱは、見た目も損なってしまうため、

管理が難しく感じる要因となっています。

❶ カンテ

Echeveria. cante

まずは、カンテです。

外葉が枯れやすく、夏はロゼットが開いてしまいますが、

エケベリアを代表する原種の1つです。

 I.C.N(カンテ)

ダメージの目安

安 全     ~ -3℃ 水分が多めでも、傷みなし
注 意 -3℃ ~ -5℃ 一部、傷む可能性あり
危 険 -6℃ ~     一部 ~ 全体の傷み。全損の可能性あり。
「-7℃」で、ダメージあり

元々、外葉の先から枯れてきますが、

凍結すると… 葉先が黒ずみ、極端に枯れ込んできます。

ですが、中心の成長点までは凍らず、

一撃で、枯れてしまうことはないと感じます。

カンテの交配種

続いて、カンテの交配種になります。

● アフターグロー

▲ 凍結前の写真

▲ 中ダメージ

「シャビアナ」との交配種です。

カンテが紫色になった感じで、

凍結具合も… カンテと同様に外葉からダメージを負います。

 I.C.N(アフターグロー)

● ピンキー

▲ 凍結前の写真

▲ 中ダメージ

こちらも「シャビアナ」との交配種で、

アフターグローより… シャビアナっぽさを感じます。

同様に、外葉からダメージを負っていきます。

 I.C.N(ピンキー)

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❷ シャビアナ

E. shaviana

シャビアナは、葉のフリルが特徴で… いくつかのタイプがある原種です。

主に、葉色の違いになりますが、

日本ではピンク系の葉をした「ピンクフリル」というタイプが多いようです。

 I.C.N(シャビアナ)

ダメージの目安

安 全     ~ -3℃ 水分が多めでも、傷みなし
注 意 -3℃ ~ -5℃ 一部、傷む可能性あり
危 険 -6℃ ~     一部 ~ 全体の傷み。全損の可能性あり。
「-7℃」でも、無事でした

2年連続「-7℃」でも、無傷だったので、

シャビアナ自体は、寒さに強いのかもしれません。

シャビアナの交配種

続いて、シャビアナの交配種になります。

● ネオンブレーカーズ

引用元は不明ですが… カンテとの交配という情報があり、

先ほどの、ピンキーなどと両親は同じになります。

こちらは、完全にシャビアナ顔で、余り違いは感じません。

 I.C.N(ネオンブレーカーズ)

「-7℃」の様子

やはり、カンテが混じっているせいか…?

再起不能ではありませんが、

寒さには弱くなる感じがします。

● ブルーヘロン

原種「デスメチアナ(サブセシリス)」とのハイブリッドです。

I.C.N に掲載されている写真は、

シャビアナの雰囲気がありますが、

現在、栽培中のものには、余り感じられません。

「-7℃」の様子

▲ 小ダメージ その1

▲ 小ダメージ その2

そこまでのダメージはなく…

外葉の1周分といった感じです。

 I.C.N(ブルーヘロン)

● ペインテッドフリル

▲ 別名「あずき」

原種ノデュローサとの交配になります。

両者の特徴が見事に現れている、綺麗なハイブリッドです。

「-7℃」の様子

▲ ダメージは無し

紅司は、未栽培ですが… 寒さに強いタイプなのか…?

ペインテッドフリルは、

「-7℃」でも、凍結した様子は見られませんでした。

 I.C.N(ペインテッドフリル)

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❸ セクンダ

E. secunda fa secunda

3つ目は、セクンダです。

あまり見かけず… 聞き慣れないエケベリアですが、

七福神は、セクンダの帰化植物だといわれています。

セクンダも、種類が豊富

▲ これも、セクンダ

シャビアナと同様に、メキシコのいくつかの地域で、見つかっているらしく…

フォルムも、それぞれ微妙に異なります。

そのため「セクンダ + 地域名」で表記されている場合もあります。

 I.C.N(セクンダ)

ダメージの目安

安 全     ~ -3℃ 水分が多めでも、傷みなし
注 意 -3℃ ~ -5℃ 一部、傷む可能性あり
危 険 -6℃ ~     一部 ~ 全体の傷み。全損の可能性あり。
「-7℃」ではダメージを負いやすい

「-7℃」でも、致命傷にはなりませんでしたが、

カンテと同じ感じで… 外側の葉にダメージが集中します。

1度だけなら「-7℃」でも耐える場合もあります。

セクンダ関連の品種

続いて、セクンダ関連の品種になります。

● 七福神

「エケベリアといったら七福神」という人も多いかと思います。

詳細は不明ですが… セクンダらしく子吹きしやすいので、

特に、栽培を楽しめる多肉植物の1つです。

「-7℃」の様子

▲ 中ダメージ

1度だけなら「-7℃」でも、無傷で済む場合もあります。

複数回では… 写真のように、外葉が傷むと感じます。

● ルノーディーン

セクンダの斑入り品種となります。

I.C.Nでの学名表記は「セクンダ・コンプトンカルーセル」。

日本ではルノーディーンと呼ばれています。

 I.C.N(ルノーディーン)

「-7℃」の様子

▲ 中ダメージ その1

▲ 中ダメージ その2

耐寒性や冬越しは、七福神と変わりません。

夏越しのほうが難しいタイプで、

猛暑に耐えられなかったり、突然死してしまう個体もあると思います。

● ラウレンシス

▲ 凍結前の写真

▲ 中ダメージ

セクンダ系と思われる、詳細不明のエケベリアですが、

パープル系の葉色で、子吹きしやすいのも特徴です。

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◆ デスメチアナ(サブセシリス)

補足としまして… デスメチアナ(サブセシリス)を紹介します。

これまでの原種と同様に、葉は薄めのタイプですが、

どちらも、スカートように葉が下がってしまうのが難点です。

ダメージの目安

安 全     ~ -3℃ 水分が多めでも、傷みなし
注 意 -3℃ ~ -5℃ 一部、傷む可能性あり
危 険 -6℃ ~     一部 ~ 全体の傷み。全損の可能性あり。

● デスメチアナ

E. desmetiana

以前はピーコッキーという名前でしたが、

現在ではデスメチアナに更新されています。

 I.C.N(デスメチアナ)

「-7℃」の様子

1年目:「-7℃」1回のみ

2年目:「-7℃」複数回

1回くらいは「-7℃」に耐えると思いますが、

ダメージは残るかもしれません。

また、連続で寒さに当てたら… 再起不能になってしまいました。

● サブセシリス

E. subsessilis【?】

デスメチアナとは、葉幅の違いらしく…

ポジション的には、原種なのか、品種なのか… よくわかりません。

「-7℃」の様子

1年目:「-7℃」1回のみ

2年目:「-7℃」複数回

デスメチアナと同様に、単発では耐えると思いますが、

複数回では… 致命傷になってしまうと感じます。

上の写真の株は、春に復活しています。

【交配種】ブルーバード

ブルーバードは交配種で、

「コロラータ」と「デスメチアナ」になります。

 I.C.N(ブルーバード)

「-7℃」の様子

▲ 中ダメージ

コロラータ自体は、寒さに強く無傷でしたが、

ブルーバードは、ダメージを負いやすく感じます。

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◆ ミニマ

▲ ミニマ

▲ ミニマ・レッドエッジ

E. minima

ミニマは、葉が薄いタイプではありませんが、

小型の原種で、群生しやすいのも特徴です。

いくつかの交配種も流通しています。

 I.C.N(ミニマ)

ダメージの目安

安 全     ~ -3℃ 水分が多めでも、傷みなし
注 意 -3℃ ~ -5℃ 一部、傷む可能性あり
危 険 -6℃ ~     一部 ~ 全体の傷み。全損の可能性あり。
「-7℃」の様子

▲ ミニマ

▲ ミニマ・レッドエッジ

完全に枯れはしませんが…

どちらも、そこそこのダメージを負っているので、

厳しい寒さは、避けたほうがよさそうです。

どちらとも、春以降に回復しています。

【交配種】ホワイトミニマ

▲ 凍結前の写真

▲ 中ダメージ

詳細不明のミニマ交配種。

こちらも、ミニマと同様に注意したほうがよさそうです。

【交配種】ブルーミニマ

▲ 凍結前の写真

▲ 中ダメージ

詳細不明のミニマ交配種。

耐寒性は、同程度のようです。

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Part.3 は、こちら


【原種から探る】エケベリアの耐寒性の違い

アガボイデス、エレガンスなどの耐寒性

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2018年の秋から多肉植物を楽しんでいます。これから始める皆様にとって、少しでも参考になれば幸いです。


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