この記事では、多肉植物の「冬の水やり方法」を紹介します。
基本的には、秋からの延長でOKとなりますが、
凍害の可能性があるため、栽培環境(栽培場所)によって…
水やりを変えていく必要があります。
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はじめに(冬の多肉)
まず、多肉植物の状態ですが、見た目は変わらなくても…
寒さが厳しくなるとともに、半休眠状態へと移行します。
(※ 冬はあまり成長しない期間です)
水やりのイメージ
感覚としては、成長シーズンのように、
しっかりと水を与えて、大きくさせるというよりは、
量や回数を減らし、潤いを与えるくらいの水やりで十分となります。
意外と水を欲しがらない
陽に当たっていても、やはり寒いですので…
どの多肉も水を欲しがらなくなります。
葉の状態で判断
冬でも水やりの判断は、葉の状態を確認します。
土がカラッカラでも、葉にシワが見られず、
ハリがあって硬ければ、水やりの必要はありません。
水やりの判断はこちら
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◆ 管理場所の違いと、水やりの加減
本題の「冬の水やり方法」になりますが、
管理場所の違いによって、水やりの加減(与える水量)も変わってきます。
その管理場所とは…
栽培者によって、下記の3パターンに分かれます。
- 日中は屋外で、夜間は室内で管理
- 常に屋外で管理
- ほぼ室内で管理
凍害の対策をするから
栽培者によって、管理場所が違う理由は、
凍害を防ぐための手段が異なるからです。
暖地と寒冷地の気温差は、とても大きいため、
前者は屋外で管理しやすいですが、後者はほぼ不可能になります。
冬(凍害)の対策について
冬越し・管理方法については、こちらをご覧ください。
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1 日中は屋外で、夜間は室内で管理
この管理方法では、日中は外で管理して…
氷点下になりやすい夜間は、室内で管理するパターンです。
そのため、多肉を外に置き忘れない限り、凍害の心配はありません。
(※ 多肉は0℃まで下がっても問題なし)
基本の水やりを継続
- 鉢底から水が流れるまで、たっぷりと与える
- 土が乾いてから、水を与える
冬になっても、凍害を気にすることなく…
基本通りに水やりを行えます。
水やりの基本はこちら
1ヵ月に1回でも十分
冬の寒さで、代謝が抑えられるので…
それほど水を必要としません。
7cmほどのポットに植えられ、しっかりと根付いた多肉なら…
1ヵ月に1回でも十分なほどです。
湿る程度に与えてもOK
▲ 葉が裂けた多肉
肉厚な葉を持つ多肉では、シワシワ・カラカラの状態から、
一気に水を与えると、葉が裂けてしまうケースがあります。
そのため、冬の間はセオリーは無視して、
控えめの水やりを数回に分けても大丈夫です。
水やりの失敗は、ほとんどの無し
このパターンでの管理なら、水やりの失敗は…
ほとんど無いかと感じます。
多肉にもあまり動きがないので、
逆に、水やりの感覚をつかめないまま、冬が終わってしまうと思います。
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2 常に屋外で管理
続いては、常に屋外での管理となります。
このパターンでは、最低気温に応じて…
防寒対策を行うのが基本となり、
プラスして、水を切り気味に管理しておくのがオススメです。
防寒対策と最低気温の関係について
水やりは控えめが無難
屋外の管理でも、たっぷりと与えても大丈夫ですが、
凍害のリスクが高いので、
水やりは控えめにしておくのが無難です。
寒波を避けて、寒さが緩んだ日に与える
天気予報を確認し、1週間ほど寒さが緩んだ期間に与えておきます。
(最低気温)0℃以上が続くようなら、たっぷりでも大丈夫ですし、
心配なら控えめにしてもOKです。
安心はできない
注意点としては、水を切ることで凍りにくくはなりますが、
最低気温によっては耐えられません。
例えば、-10℃を超えたら…
水を切っていても、多くの多肉が被害に遭います。
水を切ったことで、恩恵がある温度
- 寒さに弱い多肉なら、-5℃まで
- 強い多肉なら、-8℃まで
これくらいの最低気温であれば、
水を切り気味にしておくことで、凍害のリスクを下げられると感じます。
多肉の耐寒性について
防寒対策とセットで考える
まとめとしましては、屋外の管理でも…
防寒対策を行って、-1℃くらいにしか下がらなければ、
水やりはたっぷりで大丈夫です。
最低気温を把握すると、水やりは楽になる
例えば、天気予報は「-5℃」だけど、
防寒対策をして「-1℃」に抑えられるなら、
たっぷりの水やりでもOKです。
基本的に冬は、水を控えておくのが無難ですが、
最低気温を自分で調整できれば…
水を与えたいときに、好きなだけ与えられます。
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3 ほぼ室内で管理
最後のパターンとなるのは、ほぼ室内で管理する状況です。
凍害の心配がなく、メリットしかないように感じますが、
室内の環境によっては、冬でも徒長【とちょう】する可能性があります。
冬の徒長条件
- 常に暖かい部屋での管理
- たっぷりの水やり
- 日照不足
以上の3点が揃うと、冬でもヒョロヒョロと徒長してしまいます。
2日程度なら大丈夫かと思いますが、
5日ほど続くと顕著にあらわれてきます。
梅雨時の環境を作らないようにする
室内の管理では、気を付けないと…
知らずのうちに、梅雨の環境を再現してしまいます。
水やりは最小限にとどめる
陽が入る窓際などは別ですが、室内管理が長期にわたるなら…
水やりは、不用意な徒長を防ぐ意味でも、
与える量を最小限に留めておくのがベストとなります。
土が乾きづらかったら、水量を減らす
ひとまず、水はたっぷりと与えても大丈夫です。
しかし、1週間ほど経っても土が濡れていたら、
だいぶ乾きが遅いので…
その場は、陽に当てて乾かしつつ、次の水やりでは量を減らして与えます。
やはり2日程度で、土の表面くらいは乾いているのが理想です。
徒長を防ぐには?
- 陽が入る場所(主に窓際)
- 室温が低い場所(0℃ ~ 10℃)
実際、このような場所を広くは取れないと思いますが、
どちらか1つでも条件を満たしつつ、
水やりを控えれば、ほとんど徒長は防げます。
ホームセンターの多肉も、冬は徒長しにくい
徒長で有名なホムセンの多肉も、
暖房が効きにくい、エントランス付近に置かれていると、
徒長していない個体を多く確認できます。
蛍光灯ほどの光にしか当たっていませんが、
低めの温度と、水を切ったおかげで持ち応えています。
室内管理は、徒長対策に注力
凍害の心配がない室内管理では、徒長対策に注力します。
基本的に、水を控えめにしておけば…
極端に徒長することもありません。
水やりの際は、多肉を観察したり、葉のハリを確認しながら、
湿る程度に与えてあげるのがオススメです。
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まとめ:冬は焦らなくて大丈夫
最後のまとめとしまして、
室内での栽培でも、屋外での栽培でも
水を切り気味にしておくのが無難だと感じます。
ただ、凍害に関しては、水を切っただけでは防げませんので、
最低気温に応じて、防寒対策との組み合わせが必須です。
また、あまりにもカラカラの状態だと…
葉が薄くなり、シワも目立ってくるため、適度に水分補給は続けます。
管理に自信があれば、常にたっぷりでOK
なんだかんだで控えめが無難ですが、たっぷりがダメという訳ではありません。
凍害や徒長の心配がなければ、
常にたっぷりの水やりで大丈夫ですので、
臨機応変に、冬の水やりを楽しんで頂ければと思います。
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