この記事は、エケベリア属「アガボイデス」の紹介です。
アガボイデスは、エケベリア属を代表する原種の1つで、
エボニーやロメオといった栽培品種も人気です。
また、たくさんの交配種も作出され、賑わいをみせています。
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◆ アガボイデスの紹介
まずは「アガボイデスって、どんなエケベリア?」ということで、
アガボイデスの原種と栽培品種…
そして、いくつかの交配種(ハイブリッド)を紹介します。
▼ 原種
◎ メキシコ
はじめにアガボイデスは、エケベリア属の多肉植物で、
メキシコに自生している原種です。
アガボイデスの写真は、下記の「I.C.N」のリンクからどうぞ。
東雲(しののめ)
学 名 | Echeveria agavoides |
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流通名 | 東雲(しののめ) |
日本に古くかあるアガボイデスだそうで、
東雲(しののめ)という名前が付いています。
本場メキシコのアガボイデスと、同じモノかは定かではありませんが、
こちらも、原種に該当するようです。
鯱(しゃち)
学 名 | E. agavoides f.cristata |
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流通名 | 鯱(しゃち) |
東雲(しののめ)の綴化バージョンになるそうです。
綴化していない部分をカットして「挿し芽」にすれば、
再び… 東雲として育てられます。
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▼ 栽培品種
栽培品種は、原種とフォルムがよく似ています。
学名では「アガボイデス」の名も付きますが、
野生では見つかっていない為、栽培品種になっているそうです。
また、日本で販売される際は…
アガボイデスの名は省略され、品種名だけが表記される傾向です。
アガボイデス コーデュロイ
学 名 | E. agavoides ‘Corderoyi’ |
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流通名 | コーデュロイ |
原種のアガボイデスに1番似ているのが「コーデュロイ」です。
一見… 地味なタイプのですが、
よく観ると、上品で飽きのこないカラーで、夏でも冬でも楽しめます。
アガボイデス エボニー
学 名 | E. agavoides ‘Evony’ |
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流通名 | エボニー |
アガボイデスの中では、最もメジャーかと思います。
アガボイデスは知らなくても…
エボニーなら知っている人もいるかもしれません。
アガボイデス ロメオ
学 名 | E. agavoides ‘Romeo’ |
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流通名 | ロメオ |
ロメオは、アガボイデスの実生から誕生したそうです。
紅葉は夏が本番で、綺麗な赤紫色に発色します。
そのため「レッドエボニー」と表記されることもあります。
アガボイデス ロメオルビン
学 名 | E. agavoides ‘Romeo Rubin’ |
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流通名 | ロメオルビン |
ロメオルビンは、ロメオの選抜種だそうです。
通常のロメオより艶やかで、深い赤色に発色します。
夏に注意したい品種
夏に強い多肉植物ですが… なかにはイレギュラーもあり、
その1つが、こちらの品種になります。
高温・加湿に弱いので、購入は多肉栽培に慣れてからがオススメです。
アガボイデス マルチフィーダ
学 名 | E. agavoides ‘Multifida’ |
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流通名 | レッドエッジ、魅惑の宵など |
原種より、鮮やかに発色するタイプになります。
現在は「マルチフィーダ」という品種名ですが、
過去名の「レッドエッジ」や「リップスティック」という名前で流通しています。
また「魅惑の宵」も同じです。
その他の栽培品種
※ 原種・栽培品種は、将来的に変更・増減する可能性あり
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▼ 交配種
最後に、交配種(ハイブリッド)をいくつか紹介します。
シンプルな原種のアガボイデスと比べると…
どんどん派手なエケベリアになっていきます。
ギルバ
品種名 | Echeveria ‘Gilva’ |
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交配式 | E.agavoides × E.elegans |
原種エレガンスとの交配種。
アガボイデスに、エレガンスの透明感がプラスされた感じになります。
シャンペーン
品種名 | Echeveria ‘Champagne’ |
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交配式 | ? |
原種ラウイとの交配種といわれていますが、詳細は不明。
葉のウォーターマークが特徴で、
日本では葉色の異なるシャンペーンが、いくつか流通しています。
冬に注意したい品種
交配相手と思われるラウイは、並みの耐寒性なので、
その子供のシャンペーンも同様の耐寒性となります。
他のアガボイデス交配種が、耐えられる寒さであっても、
シャンペーンはダメージを負う可能性があります。
クリスマス
品種名 | Echeveria ‘Christmas’ |
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交配式 | E.agavoides × E.pulidonis |
原種プリドニス(春うらら)との交配種といわれています。
クリスマスという名の交配種は2つあり、
上の写真のようなフォルムが、日本でよく流通しています。
多肉植物エケベリア Guide To Echeveria(クリスマス)
写真のみ 紹介
エケベリア交配種の交配式は不明なものが多く、
書籍やネット検索でも、見つからない場合が多々あります。
下記の写真は、アガボイデスの交配種とは断定できませんが、
それっぽい品種をピックアップします。
カラボニー
※ 詳細不明(エボニーの交配種らしい)
テキーラサンライズ
※ 詳細不明
ファイヤーピラー
※ 詳細不明
塾柿
※ 詳細不明(ロメオルビンっぽい)
ローズヒル
※ 詳細不明(コーデュロイっぽい)
などなど… これらは、ほんの一部です。
色・カタチが微妙に異なるモノも含めれば、
アガボイデス関係だけでも、100品種以上はあるかと思います。
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◆ 栽培・管理
つづいて、栽培・管理について紹介します。
アガボイデスは、強健なタイプなので、
初心者の方でも育てやすいエケベリアになります。
基本通りの栽培でOK
アガボイデスの栽培も、陽当り・水やりなど…
一般的な多肉栽培の方法でOKです。
陽当りを好み、水切れに強い多肉
多肉植物は全般的に、陽当りを好みます。
管理する際は、最低でも半日陰をキープします。
また、水切れに強い植物なので、
土がしっかりと乾いてから、たっぷりと水を与えます。
梅雨 & 夏の管理
▼ 遮光率 | ▼ 水やり | |
---|---|---|
梅雨入り ~ | 20~50% | 控えめ |
梅雨明け ~ 9月中旬ころ |
50% | 控えめ |
※ 遮光率 & 水やりは、目安としてお考えください。
※ 水やりは、多肉の状態を確認しながら調整ください。
注意ポイント
遮光
風通し
病気・害虫
雨ざらし
徒長(水やり)
高温(猛暑日)
高温・乾燥に強いタイプ。
水やりは「量 or 回数」を減らすのが安全。
ロゼットに水滴が残ると、蒸れやすいので…
遮光を行い、雨ざらしも避けたほうが無難です。
冬の管理(屋外)
弱い -3℃まで |
強い -5℃まで |
とても強い 凍害なし |
---|---|---|
- | 〇 | - |
多肉植物全体で比べると「強い」タイプ。
目安としては「-5℃」までなら、凍害の影響はなし。
これより低下すると、多肉植物によっては…
一部が凍結したり、全体が凍結し枯死する可能性が高まります。
霜除け & 風除けは必須
屋外での管理では「霜除け&風除け」は必須です。
どちらかが未設置の場合では、上記の管理気温まで耐えられず…
霜害や凍害によるダメージを負いやすくなります。
害虫はダニに注意
気付いた頃には… 写真のように黒い点々が症状として現れます。
ダニの種類は不明で、肉眼では見えないそうです。
また、アガボイデス関係のエケベリアに集中します。
ベニカXファインスプレーで対策
環境や被害状況によって、対策は異なります。
管理人の場合は、それほど被害を確認していないので、
定番のベニカを「春・夏に、各1回ほど」散布し予防しています。
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◆ 購入・増やし方
アガボイデスの購入
多肉植物はホームセンターでも購入できますが、
量・種類ともに少ないので、ネットでの購入がおすすめです。
特にエケベリアは…
いくつかのネットショップを回ると、様々な品種を購入できます。
アガボイデスを扱っているショップ
※ アガボイデスの他にも、様々な多肉を扱っています。
アガボイデスとは表記されていない
アガボイデスには… いくつかの栽培品種と、多くの交配種が流通しています。
そのため、アガボイデスとは表記されず、
品種名や流通名での表記がメインです。
交配式の表記も、ほとんど無し
また、交配種(ハイブリッド)の場合でも…
交配式の表記はほとんど無いので、
「アガボイデスっぽいなぁ~」という感じで選ぶことになります。
増やし方
アガボイデスの増やし方は…
「胴切り」と「葉挿し」と「種まき」の3つです。
1. 胴切り
胴切りは茎を上下でカットし、それぞれを育てる増やし方です。
上側は「挿し芽」で育て、下側は脇芽を育てます。
アガボイデス関係のエケベリアは…
茎が短くハサミではカットできないので、
テグスや釣り糸を使い、締め上げて切り落とします。
上側は「挿し芽」で育てる
カットした上側は、挿し芽で育てられます。
自然と発根するので、土に植えればOKです。
下側の株は、脇芽が伸びる
カットされた下側は、寂しい姿になりますが、
1ヵ月もあれば、いくつかの脇芽が伸びてきます。
少しづつ増やせる
脇芽の付く数は、品種や状態によって異なりますが、
少なくても2つは付いてくれると感じます。
安定して増やせる方法なので、
少しだけ増やしたい場合には重宝します。
2. 葉挿し
「葉挿し」でも増えると思いますが、
アガボイデス関係の「葉挿し」は未実施です。
いずれ、写真をアップしたいと思います。
難しいタイプのエケベリア
アガボイデス関係のエケベリアは、
葉っぱを取る段階で、失敗しやすいと感じます。
3. 種まき【実生】
アガボイデスの種まきも、管理人は未実施ですが、
種は販売されているので、
他の植物と同様に、蒔けば普通に増やせます。
種の販売ショップは、こちら
種まきは、慣れが必要
多肉に限った事ではありませんが、
種から発芽させるには経験が必要となります。
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以上… アガボイデスの紹介でした。