挿し芽で育てる多肉植物

この記事では多肉植物の「挿し芽【さしめ】」を紹介します。

挿し芽とは、剪定して作った先端部分(挿し穂)を植えて育てる方法です。

そのため、手順としては「剪定」の後の作業となります。

 記事の概要

  • 挿し芽【さしめ】とは?
  • 挿し芽の作業手順&管理
  • 挿し穂【さしほ】の管理
 ポイント

水持ちが最強の多肉では「挿し穂」だけになっても…

驚くべき保水性と耐久性を発揮し、

挿し穂のまま6ヶ月以上も耐えられます。

多肉にも様々な種類があるので、一概にはいえませんが、

枯らすことはないと思います。

また、1年ほど多肉を育てれば、自然と挿し芽を行っているはずです。

それくらい作業頻度が高く、

定番の栽培方法になるのが挿し芽となります。

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◆ 挿し芽ってなに?

挿し芽とは、普通に育てた多肉(親株)から…

幹をカットして、そのカットした上部分(挿し穂)を…

土に植えて育てる方法です。

 「挿し芽」と「挿し穂」

どちらも似ている単語になりますが、

カットされた先端部分を「挿し穂」と呼び、

その挿し穂を使って育てる手段が「挿し芽」になります。

挿し芽 = 挿し木

こちらも似た名前ですが、今度はどちらも同じ意味です。

使い分けとしては、草本植物なら「挿し芽」、

木本植物なら「挿し木」となり、

多肉やサボテンは草本植物に入るそうですが、

どちらともいえない微妙なポジションのようです。

親株は脇芽を付ける

カットされた親株は、枯れてしまう訳ではなく…

いくつかの新しい芽(脇芽)が誕生します。

カット = 剪定【せんてい】と呼びますが、

挿し芽と同様に、多肉以外の植物でも頻繁に使われる作業です。

 剪定と挿し芽はセット

剪定というと、余計な枝や葉を落とし樹形を整える作業を…

想像するかと思いますが、

多肉植物の場合、剪定はほとんど繁殖目的で行われます。

▼ 繁殖作業は剪定からスタート

植物には剪定すると、親株からいくつかの脇芽が自然と伸びてきます。

この性質を利用して増やすので、

特に多肉植物では、剪定が重要な繁殖作業になります。

挿し穂の扱いは簡単

さらに多肉植物の挿し穂は、取り扱いや管理が簡単です。

一般的な植物では剪定後に…

水に浸したり、すぐに植え付けたりと、

ちょっと面倒ですが、多肉の挿し穂は剪定してから放置できます。

挿し穂は「カット苗」として販売されている

多肉植物の特徴として、挿し穂だけが…

「カット苗」という名前で販売されています。

土に植えられた状態ではなく、裸の挿し穂だけです。

これは乾燥に強い多肉ならではの販売方法で、

挿し穂の状態でも半年ほどは枯れないからです。

何でも挿し芽にできる

多肉植物には様々な種類がありますが、

多くの多肉で挿し芽が使えます。

特にセダム属やグラプトペタルム属は背が伸びやすく、

定期的に剪定する必要があるので、自然と挿し穂が増えていきます。

低価格で幹が太い多肉がオススメ

▲ 黒法師(アエオニウム属)

幹を切断する剪定は、最初は不安かと思いますので、

低価格で複数の株が植えられている…

多肉がオススメとなります。

また、幹も太すぎず細すぎないほうが簡単なので、

「虹の玉」や「秋麗」、「月の王子」、「黒法師」、

「ブロンズ姫」などから始めると覚えやすくなります。

(他にもたくさんの種類があります)

実例】剪定&挿し芽

当ブログでは、様々な多肉植物の栽培記録を掲載しています。

掲載中の多肉では、ほとんど「剪定&挿し芽」の様子を…

記録していますので、実例も見たい方はぜひご覧ください。

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◆ 発根&植えるタイミング

剪定してつくった「挿し穂」は、直ぐに植えても… 

発根を待ってから植えても、どちらでもOKです。

直ぐに植えなくてもOK

▲ 2週間ほど放置してもOK

植えるタイミングが自由なのは、発根していないからです。

根が生えていないと当然ですが、

水や肥料を吸えずに大きくなりません。

そのため、多肉の場合は…

発根してから土に植えても何の問題もありません。

すぐに植えない理由

すぐに植えない理由は、人によって様々だと思いますが、

個人的な理由としては、

時間の都合で後回しにしてしまうからです。

剪定してから1ヶ月後に植え付けることもよくあります。

すぐに植えてもOK

一般的な植物のイメージでは、すぐに植えて…

水を与え、土の湿度を保つのが正解かと思います。

多肉も植えたほうがベスト

多肉植物には様々な種類があるため、

なかには植え付けて水やりをしたほうが…

発根しやすいケースがあります。

そのため、心配であれば…

どんな多肉でも植えておくとよいでしょう。

 慣れたら自由

経験を重ねると、挿し穂の扱いに慣れてきます。

最初は誰でも発根が待ちきれないと思いますが、

だんだんと発根チェックは飽きてきます。

それくらい多肉の挿し穂は丈夫で長持ちし、

半年後には元気よく育つ姿が想像できるからです。

少し発根したら植えてあげる

土に植えない場合、あまりにも根っこが伸び過ぎると…

植え付けが手間になるため、

少し発根してから植え付ければ、後々の栽培も楽になります。

土から抜いて、発根の確認をしてもOK

土に植えた場合は、発根の確認が手間になりますが、

いつでも土から抜いてOKです。

少しでも発根していれば気付きやすいので、それ以降は植えたままにします。

剪定後、1日ほど乾かしたほうが無難

切り口からは細菌が侵入しやすいので、

剪定後は1日ほど乾燥させれば安全といわれています。

経験上、すぐに植えても大丈夫ですが、

心配なら乾燥させてから植えてください。

 発根までの日数

剪定したての挿し穂が、発根するまでの日数は、

だいたい「2週間~1ヵ月」が平均かと思います。

早い多肉は2週間ほどで、

遅い多肉は1ヵ月以上かかる場合も普通にあります。

20℃を超える環境では発根しやすい

多肉の成長シーズンは春と秋が多いので、

初春や初秋に剪定すると、発根も早まると感じます。

夏や冬でも剪定するのは構いませんが、

無理することはなく、春・秋の適期に行ったほうが無難です。

 挿し芽に使う土は?

挿し芽で使用する土は、普段から使っている土と同じでOKです。

挿し芽専用の土などもありますが、

多肉の場合では気にする必要はありません。

元肥入りの培養土がオススメ

いつも肥料が入っている培養土を使っている場合は…

そのままで構いません。

挿し穂の成長を考えると、肥料入りの培養土は必須となります。

ただ、寄せ植えのパーツで挿し穂を使う場合は、

特に大きくする必要もないので、無肥料の土でもOKです。

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◆ 水やりのタイミング

水やりのタイミングは、主に「発根目的の水やり」と、

「発根後の水やり」に分けられます。

 発根目的の水やり

▲ 3ヵ月、未発根の挿し穂

▲ 水やり後、数日で発根

例えば、剪定から1ヵ月を超えても発根しない場合は、

水やりを行い、土を湿らせたほうが発根しやすい傾向です。

最初から土に植えて、水やりをしても大丈夫ですが、

そこまで土の湿度を気にする必要はなく、

「1ヵ月経っても未発根なら、水やりをしよう!」くらいの気持ちでよいかと思います。

夏と冬は休眠するケースがある

2ヵ月以上、発根しないケースとしては、

剪定が6月下旬や11月下旬で…

そのまま挿し穂が休眠してしまうからです。

ですが、春や秋になれば生育期に入るので、

挿し穂も活動をはじめてくれます。

また、休眠期に湿気を与えても、無反応の場合が多いので、

適期に入ってから水を与えると発根しやすくなります。

 発根後の水やり

発根後の水やりは、すでに根付いている多肉と同様です。

他の多肉と同じ間隔で水やりすれば問題ありません。

発根したら湿らせる必要はなし

1度、発根してしまえば、続々と根が伸びてきます。

これ以降は常に土を湿らせる必要はないので、

水やりは緩急を付けて行ってください。

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◆ まとめ

だいぶ長くなってしまったので、最後にまとめます。

 剪定後の管理

1. そのまま 植えなくてもOK
2. 植える 植えれば、尚よし

剪定後の挿し穂は、植えても植えなくても大丈夫です。

時間が無く、土やポットも無ければ…

2週間後に植えても問題ありません。

備考
  • 剪定は「初春・初秋」がオススメ。
  • 直射日光を避けて、明るい場所で管理する。
  • 発根するまで水やりは不要。

 発根までの管理

植えていない苗は、発根を確認したら…

プラグトレイや2号ほどのポットへ植え付けます。

土の量よりも、肥料が大切

▲ プラグトレイ(1マス5×5cm)

土の量は少なくても大丈夫ですが、

サイズアップさせたいなら、肥料を含んだ培養土は必須です。

 発根しない場合

1. そのまま 植え付けて水やり
2. 植え付け済み 水やり

なかには、1ヵ月以上経っても発根しないケースがあります。

もし、1ヵ月ほど待っても発根しない場合は、

植えていない挿し穂があれば、植えてから水やりを開始します。

すでに植え付け済みの場合でも、水やりを開始します。

備考
  • 植えた場合、水やりは2週間後くらいから始めてもOK
  • 休眠期と重なると、水やりをしても発根しない。
  • 休眠期と重なっても、成長期(春・秋)まで季節が進むと発根する
  • 挿し穂のサイズにもよりますが、6ヵ月以上は枯れない。

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発根のタイミングは、
心配しなくて大丈夫

最後になりますが、挿し芽の作業においても慣れ・経験が重要です。

慣れてしまえば、発根待ちで3ヶ月でも気になりませんが、

はじめての方は1ヵ月の発根待ちが…

とても長く感じられると思います。

たくさんの挿し芽を経験すれば、

早かったり遅かったりする多肉に出会います。

遅くても心配する必要はありませんので、

多肉の気分に合わせて、管理してあげればと思います。

実例】剪定&挿し芽

当ブログでは、様々な多肉植物の栽培記録を掲載しています。

掲載中の多肉では、ほとんど「剪定&挿し芽」の様子を…

記録していますので、実例も見たい方はぜひご覧ください。

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剪定から始める、多肉植物の増やし方

アイボリー / J.C. Van Keppel

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