【多肉植物のカット苗】管理方法と育て方

多肉植物ならではの販売方法として「カット苗」という商品があります。

カット苗とは剪定【せんてい】された頭の部分で、

ポットや土が付属されず、それだけが販売されています。

最初は「これ買って大丈夫なの?」と疑問に感じるかと思いますが、

この記事ではカット苗の特徴と、育て方・管理方法を合わせて紹介します。

 記事の概要

  • カット苗とは「挿し穂」のこと
  • 発根済みと未発根について
  • 植えた後の管理方法
 ポイント

カット苗の扱いが難しく感じられるのは、

多肉の栽培経験や繁殖経験が不足しているだけです。

カット苗とは、剪定したときにできる…

挿し穂のことなので、

多肉栽培を1年ほど続ければ、

自然と自分で剪定して、挿し穂を作っています。

栽培の順番的には、ポット多肉 ⇒ カット苗

はじめからカット苗を購入して育てても大丈夫ですが、

まずは土に植えられたポット多肉をおススメします。

ポット多肉を1年ほど栽培すれば、

カット苗の扱いもより簡単に感じるはずです。

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◆ カット苗とは?

カット苗とは、上の写真のように…

頭の部分だけが売られている販売形態の1つです。

状態としては「挿し穂【さしほ】」と変わりませんが、

カット苗という呼び名は、商品のカテゴリー名として定着しています。

おそらく、多肉植物でしか聞かないワードだと思います。

一般的には「挿し穂」

▲ before

▲ 右が挿し穂

例えば上の写真のように、自分で育てたエケベリアを剪定しても、

挿し穂(カット苗)をゲットできます。

このような剪定作業は、個人の多肉栽培でも普通に行われています。

販売時では「カット苗」という名前に変わる

もし、この挿し穂を販売しようとすると、

カット苗という名前にしたほうが、多肉市場では認知されやすく、

多肉栽培者の間では、挿し穂と呼ぶ人は少数派かもしれません。

また、剪定もカットと呼ぶ人が多いため、

そのまんま「カット苗」としたほうが都合がよさそうです。

他の多肉植物でも同じ

▲ セダム属(乙女心)

エケベリアは幹が非常に短い多肉なので目立ちませんが、

セダムなどは自然と背が伸びていきます。

そのため、剪定して背を低く抑えると共に、

挿し穂は土に植えて育てるのが一般的です。

挿し芽の様子

▲ カットした挿し穂

▲ 挿し芽で育てる

挿し芽(挿し木)とは、挿し穂を土に植えて増やす作業のことです。

剪定からの挿し穂づくりは、多肉だけではなく…

他の植物でも行われる安定した繁殖手段となります。

カット苗って枯れないの?

普通の植物の挿し穂であれば、

土や水に挿さなければ数日で枯れてしまいます。

ですが、乾燥に強い多肉植物では、

放置しても3ヵ月以上は持ち応え、ほとんど枯れることはありません。

そのため、カット苗という商品を扱うことができます。

 球根と同じ感覚で大丈夫

2週間~1ヵ月ほどで発根する

剪定後は発根するまでに2週間~1ヵ月ほどを要します。

休眠期を挟むと3~5ヵ月ほど待つ場合がありますが、

それでも枯れることは滅多にありません。

カット苗の種類は?

カット苗で販売されている多肉は…

エケベリアが圧倒的に多く、次いでアエオニウムといった感じです。

カット苗 = 挿し穂なので、どの多肉植物でも…

カット苗として販売できますが、

セダムなどは葉が落ちやすい種類が多いので、

避けられているのかもしれません。

また「エケベリアは人気で売れやすい」といった理由もあります。

価格は少し安めに設定

同じ多肉でも土やポットが付属されないぶん、

やや割安な価格になっているかと思います。

なぜ、わざわざカット苗にするの?

▲ 剪定後の状態

▲ 親株からは複数の脇芽が伸びる

わざわざカット苗にする理由はあります。

それは、剪定すると…

元の親株からは脇芽が伸びて、たくさん増えるからです。

さらに多肉では「葉挿し」という栄養繁殖も使えるので、

剪定と葉挿しを行えば、あっという間に増えていきます。

挿し穂をカット苗として販売する

そして最後に残った先端部分の挿し穂を「カット苗」として販売します。

元の親株と葉挿しに回した葉は、

販売せずに大きくなるまで育て上げ、再び剪定してカット苗を作ります。

この作業をローテーションさせているので、

常に親株はストックされ続け、ゼロになることはありません。

また、土に植える手間が省けるといったメリットがあります。

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◆ カット苗の管理方法

つづいてカット苗の管理方法になりますが、

主な違いは「発根済み」と「未発根」になります。

 カット苗はポット&土は付いていない

基本的にカット苗の購入では、

ポットと土は付属されません。

自分で用意して、植え付ける必要があります。

この植え付けて育てる作業を「挿し芽」と呼びます。

「発根済み」と「未発根」について

▲ 購入した直後のカット苗

購入してきたカット苗は、すでに発根しているケースと、

まだ発根していないケースに分けられます。

その違いは、前者なら水を吸える状態なので、

早く成長しやすくなります。

後者のケースでは、根が無いので成長できず…

まずは発根を待たなければなりません。

 購入したカット苗は発根済みが多い傾向

発根済みのケース

発根済みのケースは簡単で、上の写真のように…

そのまま土に挿して完了です。

土に挿すといっても、エケベリアの場合は幹も短いので…

実質、土の上に置いているだけの状態です。

 その後はすぐに水を与えてOK

若干、深めに植えておくのがポイント

土に上に置くだけでも大丈夫な場合が多いのですが、

まれに、大量に発根すると…

根が土の隙間に潜れず、その反動で苗が浮き上がってしまうため、

少しだけ深めに植えておくのがオススメです。

水を吸えば、すぐに葉色が変わる

多肉は水を切ると、ロゼットが丸まり、

また、葉色が濃くなりやすい植物です。

そのため、販売されている多くのカット苗は…

つぼみのように丸まり、濃いめの葉色をしていますが、

水を与えるとロゼットは開き、葉色も通常に戻ります。

未発根のケース

つづいて未発根のケースになりますが、

この場合でも、ポットと土を用意してから、

挿し芽にして大丈夫です。

植えなくても発根する

購入したカット苗を見ても分かりますが、

ほとんど発根した状態で売られています。

上の写真のように、紙コップの中で放置しても…

自然と発根するのが多肉植物です。

補足】挿したほうが無難

放置していても発根する挿し穂ですが、

なかには湿気を感じると発根しやすい多肉があります。

もし、春や秋なのに1ヵ月を過ぎても発根しない場合は、

土に植えて水を与え、湿気を含ませると発根しやすくなります。

いつの間にか発根する

発根チェックは毎日行っても大丈夫です。

苗の状態や季節によっても変わりますが、

いつの間にか1つ2つの根が伸びています。

未発根のままでも、5ヵ月以上は耐える

上の写真は12月上旬にカット苗で購入したエケベリアです。

この時点では未発根となります。

発根したのは5月下旬

そのまま放置して結果、発根したのは…

約5ヵ月後の5月下旬でした。

冬を挟むと多肉によっては休眠してしまい、

春になるまで発根しない場合があります。

発根前後の比較

▲ before / after

5ヵ月間の状態を比べてみても、水分はあまり抜けておらず…

大きな違いはありません。

このように未発根のカット苗でも、

長期に渡って枯れることはなく、待っていれば必ず発根します。

ちなみに、発根が早いケースでは…

冬の間でも1ヵ月程度で確認しています。

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◆ その後の管理方法

カット苗も根付いてしまえば、

ポットで販売されている多肉と変わりません。

 使用するポットと土

ポット&土は普段から使用しているものでOKです。

ポットの種類は何でもよく、挿し芽専用の土も不要です。

確認ポイントとしては、

「ポットサイズ」と「肥料の有無」になります。

ポットサイズの選び方

▲ サイズは3cm

▲ ポットサイズは6cm

販売されているカット苗のサイズは、

だいたい4cm前後が多いかと思います。

そのため、ポットサイズとしては6cm(2号)がベストです。

選び方としては、挿し穂のサイズより一回り大きな容器がオススメです。

肥料の有無

多肉栽培でも他の植物と同じように、肥料入りの培養土が基本です。

そのため、カット苗でも普段から使っている…

肥料入りの培養土を使えば、自然と大きく育ちます。

 水やりについて

水やりもポットの多肉と同様で大丈夫です。

発根したての場合は、まだ根が短く数も少ないので、

水を吸えるスピードはだいぶ遅くなります。

ですが、そこまで気にする必要はなく…

他のポット多肉と同じような水やりの頻度で構いません。

発根を待っている間に、外葉が枯れてしまったら

▲ 発根直後の様子

▲ 発根から約2ヶ月後

葉が薄いエケベリアでは、発根待ちの間で…

外側の葉が枯れてしまうケースがよくあります。

ですが、これも水を与えることで、

水分が補給され、その後の成長と共に葉も入り変わります。

2ヵ月ほど待っていれば、綺麗なロゼットに戻るため…

発根待ちで外側の葉が枯れても、ほとんど問題はありません。

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まとめ】扱いは意外と簡単

カット苗という多肉ならではの商品ですが、

ほとんどポットに植えられた多肉と変わりません。

ですが、栽培経験にも左右されるので、

順番的には、土に植えられたポットの多肉から育てるのがオススメです。

ポット多肉で栽培や繁殖を経験すれば、

カット苗であっても、特に問題なく育てられます。

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シャングリラ

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2018年の秋から多肉植物を楽しんでいます。これから始める皆様にとって、少しでも参考になれば幸いです。


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