「購入したエケベリアが、ぜんぜん本に載っていない…」
こんな経験は、誰でもあると思います。
今回は、多肉植物を代表するグループの1つ…
「エケベリア属は、めちゃくちゃ種類が多すぎる件」について紹介します。
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◆ 本には載らない…
ネットで検索すると、多肉植物の書籍がいくつかヒットします。
ですが、これらの書籍をすべて購入しても…
流通している全てのエケベリアの情報は入手できません。
「Guide To Echeveria」でもフォローできず
例えば「Guide To Echeveria」には、1000種のエケベリアが掲載されています。
しかし、発行が2018年なので…
それ以降に登場したものは含まれていません。
そのため、この本だけでは見つからない多肉も多くあります。
見つからないのは、ほぼ交配種
多肉植物のタイプを分けると、下記の3つになります。
- 原種
- 栽培品種
- 交配種(ハイブリッド)
そして、エケベリア属の場合では、
9割以上が交配種(ハイブリッド)が占めており…
10コ買っても、9コは交配種の可能性が高くなります。
圧倒的に多い交配種
エケベリア属は交配が盛んで、国内外問わず…
常に新しい交配品種が作出されています。
また日本では、韓国で作出された輸入苗が多いのも特徴だと思います。
書籍では、掲載が追い付かない
栽培するぶんには、原種でも交配種でも…
気に入ったエケベリアなら、それで十分です。
ですが、図鑑のような書籍にまとめようとすると、
膨大な交配種を把握することは困難を極め…
紙ベースの書籍を作っても、情報はすぐに古くなってしまいます。
新規の出版は、望み薄
出自を追いやすい原種だけなら…
新規で出版される可能性がありますが、
交配種がメインとなると、新規での出版は望み薄だと思います。
生産者さん単位なら、望み有り
上記の「エケベリア ハイブリッド」は、図鑑のような本ではありません。
内容は「生産者&愛好家さん」によって作出された…
いくつかの交配種が紹介されています。
このように、特定の生産者さん単位や…
少数の交配種の紹介であれば、まだ現実的だと思います。
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◆ ネットで探す
書籍での検索では、限界のあるエケベリア交配種ですが、
日々、更新されるネットの情報なら、
名前くらいは、だいたい見つかります。
基本は、グーグル検索
最も簡単なのは、定番のヤフーやグーグルなどで、
多肉の名前を入力して検索する方法です。
これであれば、何かしらの情報を拾うことができます。
人気品種ほど、検索結果が多い
検索した結果… その品種の話題性が高いほど、多くの情報を獲得できます。
エケベリアではお馴染みの…
「桃太郎」や「七福神」を検索すると、
検索結果には「販売ショップ」「画像」…
「動画」「ブログ」まで多くの情報が表示されます。
「名前」+「多肉」で検索
エケベリアでは有名な桃太郎ですが、
全体の検索では、おとぎ話の桃太郎が圧倒的に表示されます。
名前のみだと、不要な情報も表示されるので…
【名前 多肉】の2ワードで検索するのが効率的です。
情報量が少ない場合
検索しても「画像すら見つからない…」という場合もあります。
それには下記の理由があり、情報発信者が少ないからです。
- 新作で流通量が少ないため
- 人気で入手困難なため
- 不人気で売れないため
- 終売しているため
- 魅力的に感じないため
たくさん売れたほうが、情報量は多い
たくさんの人に買ってもらえれば…
それだけ情報を発信してくる個人が増えるので、
比例して情報量が増える傾向にあります。
反対に、人気がなかったり流通が少ない品種では、
こちらも比例して、情報量は少なくなります。
詳細までは厳しい
交配種といったら、その両親の情報も気になるかもしれませんが、
最近の交配種では…
正確な親の情報までは、なかなか入手できません。
まれに交配式の記載もありますが、
基本的には、名前だけヒットすれば御の字で…
画像やブログなどが見つかれば、尚良しといった感じになります。
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◆ 名前について
検索では、同じエケベリアに見えるけど、
微妙に名前が違っていたり…
全く違う名前が付いていることが多々あります。
「これって、別々の種類なの?」と疑問を感じますが、
それらは、だいたい同じ多肉になります。
1. 重複したケース
▲ メビナ または スターライト
1つの品種に対し、まったく異なる名前が付いている場合もあります。
本来は、早く名前を付けたほうが優先されますが、
多くのケースでは別名として残ります。
2. 別名が多いケース
有名なのが、こちらのエケベリアです。
学名表記では「E. runyonii ‘Topsy Turvy’」で、
ルンヨニーという原種の栽培品種になります。
「Topsy Turvy」の表記が人によって異なる
そのまま「Topsy Turvy」と表記すれば、
統一された名前になりますが、
日本語読みにしたことで、人によっては下記のように変わってしまいます。
・ トプシー・ツルビー
・ トップシー・タービー
・ トップスプレンダー
・ スプレンダー
などと呼ばれ、品種によっては…
複数の名前が定着するケースもあります。
似たような雰囲気なら、だいたい同じ
例えば「Zaragozae」という品種では、下記の3パターンが見られます。
・ サラゴーサ
・ ザラゴーサ
・ サラゴサアエ
このように、1~2文字程度や…
濁るか否か程度なら、だいたい同じ多肉になります。
3. 管理・販売上の都合
多肉によっては、名前の前後に…
「レッド」や「ピンク」といった色のバリエーションを追記したり、
「大型」や「細葉」など…
形状の違いを表記したケースもあります。
お店独自の流通名
見た目の違いもありますが、お店側の管理・販売上の都合もあると思います。
同じ多肉でも、見た目が少し違うだけで…
独自の名前で販売されるケースもあります。
4. 交配式のみの表記
交配種の場合は、名前が付いておらず…
交配式だけを表記しているケースもあります。
理由は、いくつか考えられる
名前の付いた多肉のほうが売れそうですが、
名前を付けない理由は、いくつかあると思います。
- よくある交配パターンだから、名前を付けない
- 交配の実験で作った苗が成長したから
- はじめての交配で、まだ様子を見たいから
- 元々「名前なし」の株を増やしたから
- 名前を付けるのが面倒
などなど… ほかにも、もっと重要な理由があるかもしれません。
名前は、かなりアバウト
多肉植物の場合… 品種登録されるケースは少ないので、
法的に保護された品種も、ほとんどありません。
そのため、2つの名前が付いたり…
微妙に違う名前で呼ばれていたりもしますが、
エケベリア交配種では、それが普通の状態だと感じます。
同じに見えても、名前が違えばOK
メジャーな「桃太郎」であっても、いつのまにか…
「水蜜桃」と名付けられたそっくりさんが流通しています。
今後も、このような事はあると思いますが、
特に問題もなく、受け入れられています。
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◆ まとめ
最後にまとめます。
- 交配種が多すぎ
- 似ている交配種も多すぎ
- 誰が、いつ、どこで作ったのか把握しにくい
- それらを整理して、まとめる作業は困難
- ネット検索すれば、名前くらいは見つかる
- 人気と流通量があれば、情報量も増える
- 名前はダブることもある
- 別名が多い多肉もある
- お店によって、名前がカスタマイズされることもある
このような内容から、交配種(ハイブリッド)を…
1冊にまとめて出版することは、現実的ではないと思います。
多数が優勢傾向
エケベリア交配種の場合は、バリエーションが豊富なぶん…
1つ1つの個性、ブランド力は弱めです。
そのため、複数のそっくりさんが流通していても…
その中で1番売れた多肉の名前が、本名として認知されやすいと思います。
10年後も残っている品種は…?
世に出した交配種が、すべてヒット商品になると限らないので、
継続的に量産される品種は少ないと思います。
お店には、いくつものエケベリアが販売されていますが、
10年後でも、みんなが知っている…
有名な品種に出世できるのは、ごく僅かだと思います。
それをふまえ、人気になりそうなエケベリアを…
目利き感覚で購入してみるのも、楽しみ方の1つかと感じます。
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