この記事では、多肉植物で「葉挿し」を行う際の…
葉っぱの取り方について紹介します。
取り方といっても、多くの多肉では非常に簡単ですが、
エケベリア属というグループだけが…
イレギュラーとなりますので、より詳しく解説します。
記事の概要
- どんな多肉も葉は簡単に取れる
- エケベリア属だけ例外
- エケベリアの中でも難易度が異なる
ポイント
実際に葉を取ってみると解りますが、
多くの多肉は、木に生えた葉を取るくらいの感覚で…
プチプチと簡単に根元から外れます。
ただ例外があり、それがエケベリア属というグループになります。
そのため、多肉植物の葉の取り方は、
エケベリアだけは例外と覚えて頂ければと思います。
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◆ 葉の取り方
まず、葉の取りやすさになりますが、
多肉植物の種類や形状により…
3タイプに分けられるので1つづつ紹介します。
1. 小粒・中粒の葉っぱ
▲ 虹の玉(セダム属)
▲ ベビーフィンガー(パキフィツム属)
1つ目は小粒・中粒の葉を持つ多肉で、
セダム属に多い直径0.5~3cmほどのサイズとなります。
メジャーな種類としては、姫秀麗やレッドベリー、
パープルヘイズなどが該当します。
簡単に取れる
これらのタイプは、指で軽く押すだけでポロっと取れます。
特に小粒のセダムは、簡単に取れるというより…
雑に触れると落ちてしまうので、
そちらのほうに気を遣うくらいのレベルです。
2. やや大きめの葉
▲ 月の王子(セダム属)
▲ 紫麗殿(パキべリア属)
2つ目はやや大きめの葉を持つ多肉です。
パキフィツム属やグラプトペタルム属に多く、
種類では「朧月」や「月美人」「アメジスチヌム」などが該当します。
簡単に取れる
こちらも簡単に取れるタイプです。
葉のサイズが大きめでガッチリとしていますが、
葉と葉の間隔が広く、指で摘まみやすいので作業は楽です。
指で摘まんだら左右に動かす
親指と人差し指で、葉をつまんだまま、
左右どちらかの方向に、押し続けると、
プチっという感触と共に外れます。
3. エケベリア属
最後の3つ目はエケベリア属となります。
このグループだけがイレギュラーとなり、
取り方を知らないと、苦戦しやすい多肉になります。
慣れれば簡単に取れる
多肉の中では最も葉が取りにくいエケベリアですが、
少して手間をかければ簡単に取れますので…
その手段を次の項目で紹介します。
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◆ エケベリアの葉の取り方
まず、どんなエケベリアでも最初に試すのは、
株をポットから抜いて、株元の土を少し落とし、
下葉と土の間に指が入るスペースを確保します。
ポットのままでは意外と厳しい
ポットの状態でも取れるエケベリアはありますが、
多くの場合でポットから抜いた方が取りやすくなります。
下葉から取ってみる
まずは、指で最下部の葉をつかみます。
なるべく根元をつかみ、左右にスイングさせれば楽に外せます。
途中で切れたら失敗
よくある失敗例として、力任せに取ろうとすると、
根元付近で切れてしまいます。
最初の2~3枚は、失敗しても仕方なし
どうしても葉を指でつかむ隙間と…
左右に揺らすスペースが必要なので、
その分を確保するために、最初の2~3枚は犠牲になってしまいます。
取り方は主に2つ
基本的には葉を左右に揺らす「スイング方式」で対応できます。
ですが、なかには根元で切れてしまうケースがあり、
そこで試すのが「ぶっこ抜き方式」です。
一気に引っぱれば取れる
▲ スイングだと根元で切れる
▲ ぶっこ抜くと綺麗に取れる
葉の根元をしっかりと指でつかみ、
スイングはさせずに、一気に手前に引っぱります。
ジワジワとゆっくりではなく、
一気に手前に引っぱるのがポイントとなります。
綺麗に取れたら準備完了
綺麗に取れた目安としては、葉の付け根が欠けていなければOKです。
(多少、付け根のサイドが欠けても大丈夫)
多肉によって見分けづらいケースもありますが、
これも経験や感触で覚えられます。
必ず成功するとは限らない
葉挿しの成功には「葉挿しの適性」と「栄養状態」の2つで決まります。
そのため、綺麗に取れたからといって…
葉挿しの成功率が上がる訳ではなく、スタート地点に立ったにすぎません。
また、途中で切れて失敗した葉は、
その場で退場が決まってしまいます。
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◆ 難しいエケベリア
少しコツが必要なエケベリアでも、慣れれば簡単に取れるようになります。
ですが、知っておいて頂きたいのは、
エケベリアの中でも例外があり、
取りにくかったり、まったく綺麗に取れない種類があります。
感覚としては3タイプ
実際に試してみると、
誰でも下記の3タイプに感じられると思います。
- お手上げタイプ:1割
- 難しいタイプ:2割
- 簡単なタイプ:7割
ほとんどが簡単なタイプ
3つのタイプあっても、簡単に取れるタイプが7割ほどに感じます。
難しく感じられるのは3割ほどですので、
まずは、そのようなエケベリアもあると知っておけば十分です。
1. お手上げタイプ
どうやっても綺麗に取れない代表格が、
アガボイデスという名前の原種です。
色々と種類の有るアガボイデス
▲ アガボイデス・ロメオ
▲ アガボイデス・エボニー
アガボイデスには原種の他に、
派生したロメオやエボニーなどの栽培品種が存在します。
肉厚すぎてダメな感じ
こちらも実際に試すと解りますが、
肉厚で幅も広く、幹と接している部分が多いので、
ほとんど根元で切れてしまいます。
綺麗に取るには胴切り
アガボイデス関係は始めから「胴切り」してよいかと感じます。
それでも葉が少なめのアガボイデスでは、
ちょっと勿体なく感じるかもしれません。
▼ 胴切りについてはこちら
胴切り【どうぎり】とは、剪定【せんてい】の1つになります。
メリットは「葉挿し」と比べ、より成功率が高く、
葉挿しが苦手な多肉に対して、よく使われる繁殖手段です。
【補足】葉挿しが苦手な性質
さらに、アガボイデス関係は葉挿しが苦手な性質らしく…
綺麗に取っても発根だけして、
なかなか発芽までには至りません。
そのようこともあり、アガボイデス関係は…
無理して葉挿しに回す必要はないかと思います。
2. 難しいエケベリア
▲ コロラータ
続いては「お手上げではないけど…
けっこう手強いな~」と感じるタイプの紹介です。
主にアガボイデス交配種
アガボイデス交配種とは、先程紹介した…
アガボイデス関係と、他のエケベリアの交配種になります。
見た目はアガボイデスに近い感じだったり、
交配相手に似ているケースもあります。
他の種ではコロラータもアガボイデスと似ていて取りづらく感じます。
たくさんある交配種
▲ ギルバ
有名どころでは、ギルバやシャンペーンなどの…
交配種が流通していますが、
交配式は不明なケースが多いので、
「なんかアガボイデスっぽいな~」という見た目で判断します。
葉の取りやすさは様々
▲ ブラッドマリア
基本的にはアガボイデス交配なので、取りにくいと感じるはずです。
ですが、相手のエケベリアの影響で…
取りやすかったり、ぜんぜん取れなかったりと千差万別です。
成功率も様々
アガボイデスっぽい見た目では、成功率も低いと感じますが、
交配種ならそこまで低くは感じません。
上のエケベリアも1枚しか成功しませんでしたが、
たくさん成功するタイプもあります。
3. 簡単なタイプ
▲ シャビアナ
最後に紹介するのが簡単なタイプです。
どんな種類があるかというと、
先述のアガボイデス関係や、アガボイデス交配種以外になります。
見た目で判断できる
▲ リラシナ
見た目での参考としては、葉が薄く小さめのほうが簡単です。
また、葉が大きくても、
扇状のように根元が小さければ簡単に取れます。
7割以上は簡単に取れる
▲ 花うらら(プリドニス)も簡単
アガボイデスっぽく見えなければ、
成功するかは別として、取るだけなら簡単です。
それくらい割合としては多数を占めています。
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【まとめ】エケベリアだけ慣れよう
葉の取り方をまとめますと、
エケベリア属以外の多肉なら、簡単に外すことができます。
そしてエケベリアにおいても、慣れてしまえば簡単です。
「スイング」がダメなら「ぶっこ抜き」
多くのエケベリアでは、葉の根元をつかんで…
左右にスイングさせれば綺麗に外せます。
スイングでダメなら、ぶっこ抜きを試してください。
アガボイデス関係は注意
注意点としては、アガボイデス関係の…
原種・品種が外しにくいので、
無理そうなら「胴切り」してから対処するのがオススメです。
葉が薄いほうが簡単に取れる
パッと見で判断するなら、
アガボイデスように、ごっつい葉ではなく、
薄めの葉を持ったエケベリアが簡単です。
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