多肉植物にも最適な農薬「オルトランDX粒剤」の使い方

この記事では、多肉植物にも適した定番の農薬…

オルトランDX【粒剤】の使い方を紹介します。

この薬剤は、いくつかの害虫に対応した万能殺虫剤で…

多肉栽培者の間では、

主にカイガラムシ対策として広く使われています。

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◆ 粒状タイプの殺虫剤

オルトラン粒剤は、土に撒いたり混ぜて使うタイプの薬剤です。

スプレータイプのオルトランでも大丈夫ですが、

多肉の場合は、その形状や性質から…

粒剤タイプの利便性がよく、定番の農薬の1つとなっています。

臭いが強烈

見た目は普通でも、化学的な臭いが強烈なので…

近くで嗅ぐと息が止まります。

ただ、土に撒いてしまえば気になりません。

 オルトランDXが無難

▲ オルトランDX

オルトラン【粒剤】には2つの種類があります。

赤いラベルの「オルトラン」と、青いラベルの「オルトランDX」です。

多肉栽培だけならオルトランDX

育てている植物が、多肉だけなら「オルトランDX」が…

カイガラムシに対して、より効果的かと思います。

ただ、他の草花や野菜も育てている場合は、

「オルトラン」と「オルトランDX」を使い分ける必要があります。

サイズは徳用がオススメ

サイズは、ボトルタイプと袋状の「徳用」があります。

どちらでも構わないのですが、

多肉栽培の場合は、袋状の「徳用」が便利です。

多肉栽培は鉢植えがメイン

▲ ボトルタイプ

多肉栽培の場合は、鉢植え(ポット)がメインなので…

1鉢ごと、株の周りに撒かなければなりません。

そのため、ボトルタイプでは小回りが利かず…

狙ったところへ撒きにくく感じます。

実際に使ってみると、ボトルタイプは広い敷地・花壇に向いています。

徳用はスプーンで調整しやすい

いっぽうの徳用では、袋状なので自由に使えます。

そのまま計量スプーンですくったり、

一旦、別の容器に移してから使っても大丈夫です。

計量スプーンは付属しないので、別途で購入が必要

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◆ オルトラン粒剤の使い方

粒剤の使い方としては、土の上に撒いても…

土の中に混ぜ合わせても、どちらでも大丈夫です。

使用する量の目安は、

1g / 9cmポット(3号鉢)くらいが一般的かと思います。

多肉植物の場合は、2号や2.5号ポットが多い

多肉植物の場合は、6cm(2号)または…

7.5cm(2.5号)ポットで育てるケースが多いため、

使う量は0.5g ~ 0.8gほどで十分だと感じます。

 株を1周するように撒く

すでに植えてある多肉なら、株を1周するように撒けばOKです。

なるべく、塊を作らず…

均等に撒いたほうが効果的だと思います。

 塊は溶け切らない場合がある

▲ 溶けずに残ったオルトラン

▲ 初見では冷や汗…

オルトランの塊は、意外と溶けずに残る場合があります。

初見では「害虫の卵だ!」と焦りますが…

それは溶け切らなかったオルトランなので心配無用です。

撒けない場合は?

▲ 7.5cmポット

ポットいっぱいに育っているエケベリアなどでは…

オルトランを撒くスペースがありません。

大きいポットに植え変えれば済む話ですが…

7.5cmポットより、大きくしたくないケースもあると思います。

そこで少し面倒ですが、土を1/3ほど入れ替えて対応します。

1. 入れ替え作業

ポットから抜き取り、土(根)の部分を…

下から「1/3 または 1/4」を取り除きます。

その際、根も取ってしまって大丈夫です。

2. 新しい土をポットに補充

取り除いたぶんの土をポットに補充します。

ここで補充する土は、好みの土でOKです。

3. オルトランを撒いて混ぜる

オルトランを撒いてから、均等に混ぜ合わせます。

ここでも塊を作らないよう注意します。

4. ポットに戻して完了

最後に株をポットに戻して完了です。

この後は、水やりをしてもOKですが、

根を取りすぎて、根のダメージが心配な場合は…

3日ほど経ってから、水を与え始めれば大丈夫です。

春先に行うのがオススメ

上から撒くのとは異なり、ポットの下部に薬剤があるため…

根が届かないと吸い上げることが出来ません。

そのため、このタイプの方法では…

4月上旬前後に行い、根が伸びる期間を考慮しておきます。

 非推奨な使い方

「上がダメなら、溶かして下から吸わせよう」と…

底面給水を思い付くかもしれませんが、

オルトランでは、この使用方法は非推奨です。

本来の効用は期待できない

おそらく、一時的には効くかもしれませんが…

本来の持続性は期待できないと思います。

最初に混ぜて使うケース

最初にオルトランを混ぜて使うケースとして多いのが…

育苗箱のような大きめのトレーに、大量の苗を植え付けるときです。

この場合は、苗を植える前に…

オルトランを混ぜてしまったほうが、作業としては効率的です。

効率的な方法を選択すればOK

撒いても混ぜてもOKなオルトランなので、

栽培・管理するうえで、都合がよいほうを選択できます。

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◆ 効果&散布時期

粒剤のオルトランは、パッケージのイラストのように…

根から吸い上げて、薬剤の成分を蓄えます。

浸透移行性のため、幹や葉の内部に浸透し…

効果が持続するのがメリットです。

 吸汁・食害を防げる

土に撒かれたオルトランの粒は、水やり・降雨により…

殺虫成分が溶け出し、土に蓄えられます。

それを根から吸収した植物は、株全体が殺虫成分で満たされます。

その状態で、虫が吸汁・食べると…

殺虫成分が身体に回って息絶え、早期に駆除できる仕組みです。

多肉には薬剤の影響は無し

多肉植物が薬剤で満たされても、

基本的な注意事項(容量・使い方)を守っていれば、

変色したり枯死することはありません。

また、食用でもないので、あまり神経質になる必要も無しです。

補足】オルトラン水和剤

オルトランには、これまで紹介してきた粒剤と…

水に溶かして使う「オルトラン水和剤」もあります。

こちらのパッケージを、粒剤と見比べてみると…

葉にスプレーして、葉から吸収させるイラストが使われています。

背の高い樹木に適している

水和剤が使われるのは背の高い樹木です。

根から吸っても、上まで薬剤が届きにくいため…

上から葉に散布するスプレータイプが活躍します。

 多肉に向いている粒剤

多肉の多くは、非常に背の低い植物です。

背の高い樹木とは異なり、

根から吸収すれば、すぐに頂点まで行き渡ります。

パウダーで覆われた種類にも便利

多肉には、葉がパウダーで覆われた種類もあり…

薬剤をスプレーすると、シミになってしまう場合があります。

その点で、下から吸い上げる粒剤は…

美観を損なうことがないので、多肉栽培にも適した農薬となります。

 使用回数、持続期間について

使用回数については、人によって異なると思いますが…

管理人の場合では、4月頃に1回撒いて終わりです。

個人的には、1年に1回で十分かと思います。

念のため、撒いておくのが無難

環境によっては、害虫の被害に遭わないケースもあります。

また、カイガラムシも居ないことのほうが圧倒的で…

100ポットあったら、5ポットくらいの割合です。

それでも発生すると厄介なので、念のため撒いておくのが無難です。

 デメリットはタイムラグ

デメリットを挙げるとすると、

即効性が無く、効果を発揮するまで数日かかることです。

そのため、現場で害虫を見つけたら…

目視で駆除するか、即効性の薬剤を使用する必要があります。

梅雨に入ると、使うタイミングが難しい

オルトラン粒剤は、まず薬剤を土に吸収させるため…

水やりが必須となります。

ですが、日照の少ない梅雨時では、水やりは徒長の原因となります。

そのため、粒剤を撒く時期は…

晴天の多い梅雨前までに済ませておくのがベストです。

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最後のまとめ


色々と万能なオルトランですが、

「必ず使わないとダメ」という訳ではありません。

ある程度、管理する多肉が増え…

はじめてカイガラムシを発見した後でも大丈夫です。

なんでも1度くらいは、被害に遭ってみるのも貴重な経験となります。

その際は、青いラベルの「オルトランDX」を購入し…

1ポット0.5g~1gを目安に撒いてください。

あとは様子を見ながら、定期的に追加して頂ければと思います。


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