この記事は、エケベリア属「エレガンス / 月影」と
エレガンス・シリーズの紹介です。
エレガンスという名前だけあって、
優美なロゼットと、透き通るような葉色が魅力です。
また、エレガンスには… 複数のタイプがあるため、
こちらも合わせて紹介します。
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◆ エレガンスの特徴
エレガンス / 月影
1 流通名は「月影」
学名:Echeveria elegans
まず、エレガンス単体の場合を紹介します。
日本では、学名のエレガンスより…
和名・流通名の「月影」が、浸透していると思います。
そのほうが、他のエレガンスと区別しやすいのもあります。
エレガンス(月影)は原種
〇 メキシコ
メキシコの数ヵ所の地域で自生しています。
原種なので… 学名の「エレガンス」も、
「月影」と一緒に覚えておくと便利です。
2 ロゼットの特徴
❶ 中心が潰れたような感じ…
▲ 夏の様子
エレガンスは、他のエケベリアと比べて…
ロゼットの中心が、潰れたように見えるのが特徴になります。
季節によって、分かりにくいこともありますが、
見慣れてくると… かなり特徴的に感じられると思います。
❷ エッジは半透明
▲ 冬の様子
よく見ると、エッジは半透明で透き通っています。
また、葉によって…
小さなフリルを確認できます。
❸ 紅葉は、2段階
▲ 12月頃の様子
▲ 2月頃の様子
エレガンスも通常通り、冬から紅葉します。
12月頃は、ライトブルーの発色が強く鮮やかに見えます。
さらに、寒さが厳しくなる2月頃では、
全体が淡いグレーやパープルのような感じに見えます。
個人的には… 前者の紅葉具合がオススメです。
❹ 子株は、やや付きやすいかも…
株によっても異なりますが、
子株が付きやすい場合もあります。
ただ… まったく付かないこともあると思います。
❹ 繁殖は「葉挿し」や「挿し芽」
▲ 葉挿しのイメージ
▲ 胴切りのイメージ
何回も試している訳ではないのですが、
「葉挿し」は、それなりに成功し、
胴切りも、ほぼ成功すると思います。
❺ エレガンスの花
撮影日:4月上旬
全体はピンク色で、先端部分は黄色になります。
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◆ 季節の変化
夏
▲ 4月下旬
▲ 8月下旬
▲ 8月下旬
葉色(肥料・並) | ライトグリーン |
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葉色(肥料・少) | ライトブルー |
エッジの色 | 半透明 |
爪の色 | エッジと同様 |
ロゼット | 日照不足や高温では開きやすい |
備 考 | - |
冬
▲ 10月下旬
▲ 12月上旬
▲ 2月中旬
葉色(肥料・並) | ライトブルー ⇒ ライトパープル |
---|---|
葉色(肥料・少) | ライトブルー ⇒ ライトパープル |
エッジの色 | ライトパープル&半透明 ⇒ 半透明 |
爪の色 | エッジと同様 |
ロゼット | 丸まりやすい |
備 考 | 2月より、12月が見頃 |
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◆ Before / After ❶
ケース その1
購入時の様子
- 購入日:2020/07
- ポットサイズ:7.5cm
- 生産者さん:にじはなプランツ
約1年後の様子
7月の購入なので、夏顔の状態ですが…
葉色は淡いグリーンから、淡いブルーへと変化しました。
1年間の主な作業
・なし(植替え・追肥・繁殖は行わず)
冬顔の様子
冬の状態になりますが… このエレガンスは、
ふんわりとしたドーム状の、
奇麗なロゼットに育ってくれました。
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◆ Before / After ❷
ケース その2
購入時の様子
- 購入日:2019/03
- ポットサイズ:7.5cm
- 生産者さん:カクトロコ
約1年後の様子
栽培自体は、難しくないのですが…
こちらのエレガンスは、外葉が伸びてしまい、
なんだか、ぎこちないロゼットになっています。
2年後の状態
そのまま、植替え・追肥を行わず育ててみました。
その結果… 消えて欲しい外葉が残り、
微妙なロゼットも継続中。
3年後の状態
▲ 夏の様子
▲ 冬の様子
またまた、手を加えずにいたら…
夏に蒸らしてしまい、さらにトーンダウン。
3年ほど育てても、微妙な場合もあり
株の状態にもよりますが…
必要なときに「植替え・追肥」や
「仕立て直し」をサボってしまうと、
何年経っても… 微妙な状態が続いてしまいます。
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◆ 性質・育て方
強健なエケベリア
暑さ・寒さにも耐性あり
エレガンス(月影)や、そのシリーズは…
特に強健なエケベリアだと感じます。
暑さや寒さにも耐性があり、病気や害虫にも強い印象です。
特に注意するポイントもなく…
通常の育て方でOKかと思います。
エレガンスの性質
外葉が伸びやすい傾向かも…
水やりや日照時間にも影響されると思いますが、
性質のせいか… 外葉だけが極端に伸びてしまう場合もあり、
冬でもイマイチなロゼットに育ってしまいます。
ロゼットの比較
比べてみると… 下の写真のエレガンスは、
ロゼットのバランスが悪く、
外側の葉が、目立ってしまいます。
対処方法
上の写真はエレガンスではなく…
「ラズベリーアイス」という、エレガンスの交配品種になります。
こちらも、特徴を引き継いで、
外葉だけが目立ってしまっています。
今回は「葉挿し」で対処
株は小さくなってしまいますが、
外葉は「葉挿し」用として取り除き、仕立て直しを行います。
「胴切り」でもOK
写真は、別のエケベリアになりますが、
中心と外葉の境目くらいで「胴切り」するのもOKです。
夏の様子
夏は、どうしても外葉が伸びやすくなりますが、
気持ち… 水やりを控えめにすると、
冬になれば、フォルムが整いやすくなります。
秋 ~ 冬の様子
▲ 秋の様子
▲ 12月の様子
▲ 2月の様子
対応前と比べると、外葉の伸長が目立ちませんので、
うまく仕立て直せたと感じます。
ただ… 奇麗なロゼットに戻すには、
半年~1年ほど掛かってしまうのですが… そこは仕方がありません。
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◆ エレガンス・
シリーズの紹介
「エレガンス」の仲間たち
はっきりと分類されず…
エレガンスには、複数のバリエーションがあります。
現在では、学名的に無効とされているケースや、
ひっくるめて「エレガンス」とされる場合もあるそうです。
いずれ… ハッキリと整理されるかもしれません。
1 星 影
▲ 冬の様子
▲ 夏の様子
月影にフォルムも名前も似ていますが、
上から見ると… ロゼットが★のように見えるので、
日本では「星影」という名で流通しています。
2 アルビカンス
▲ 冬の様子
▲ 夏の様子
月影・星影に比べると、
肉厚でガッシリとした葉を持っています。
バリエーションの1つのようですが、詳細は不明。
3 ケッセルリンギアナ
▲ 冬の様子
▲ 夏の様子
アルビカンスが、さらに肉厚になった感じです。
エケベリアの中でも、
最大クラスの分厚い葉っぱを持っています。
こちらは、2017年に…
エレガンスの別バージョン(変種)として、分類されたそうです。
4 アルバ
▲ 冬の様子
▲ 夏の様子
日本では「アルバ」という名前で流通しています。
ケッセルリンギアナとアルビカンスの中間くらいで、
特徴もエレガンスなのですが…
ハッキリとしたことは、わかっていないようです。
5 メキシカンスノーボール
▲ 冬の様子
▲ 夏の様子
I.C.N によると… エレガンスと同じようです。
やや、肉厚な感じもしますが個体差なのかもしれません。
6 ヒアリナ
▲ 冬の様子
▲ 夏の様子
現在は、エレガンスシリーズから独立して、
ヒアリナという学名が付いています。
葉の先端が「星影」のように反り返り、独自の雰囲気があります。
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◆ ネット購入・価格帯
「エレガンス」シリーズ
販売ショップ
上記で紹介しましたエレガンス・シリーズは、
「売り切れ」の場合を除き…
下記のショップから購入できると思います。
❶ ピュアリーフ
エレガンス・シリーズの多くは、
ピュアリーフさんから購入しています。
販売休止中の期間もあり
❷ 日本花キ流通
日本花キ流通さんでも、
いくつかのエレガンス・シリーズを購入できます。
各ショップの【ストア内検索】で、品種名を入力すると探しやすくなります
エレガンス・シリーズの価格帯
お店や種類によって違いはありますが…
エケベリアとしては… 一般的 or ちょっと高めの、
600円 ~ 1,000円 ほどが、相場だと感じます。
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以上… エレガンスとその仲間たちの紹介でした
次の記事では、エレガンスシリーズの交配種を紹介しています。
どれも、エレガンスの雰囲気を感じられるエケベリアですので、
合わせてご覧いただければと思います。