この記事では、多肉植物の害虫被害について紹介します。
多肉に付く害虫は、だいたい決まっており…
対策もあまり難しくありません。
それでも多少、地域や栽培環境により異なるため…
管理人のケースという事で、
4つの害虫被害と、その対処法や事前対策を紹介します。
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参考とした書籍
この記事では、上の写真の書籍を参考文献として使用。
多肉に付く害虫は、ほぼ全国共通なので…
病気よりも対策は行いやすいと思います。
それでは次に、管理人の環境下で確認している…
4つの害虫被害を紹介します。
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1. カイガラムシ
注意するグループ | すべての多肉植物 |
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注意する季節 | 春 ~ 秋 |
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症状 & 特徴
多肉に付くカイガラムシは「コナカイガラムシ」という種類で…
例えると小さな白いダンゴムシです。
特に日陰が好みで、葉裏や地中に潜んでいるケースもあります。
ただ比較的、発見しやすい為…
殺虫剤で対処したり、物理的に駆除することも可能です。
分泌物が厄介すぎる
カイガラムシ自体は吸汁されるものの、
少数であれば、急速に葉や株が弱ることはありません。
それよりも厄介なのが、
分泌物(甘露)によって葉が汚れることです。
粘性があり、始めは無色透明
分泌物は始め、小さな水滴のような感じですが…
少し経つとカビが生えて、汚れが目立ってきます。
また粘性も強いため、除去するのも容易ではありません。
特にパウダー系の多肉では、見た目が非常に悪くなります。
放置すると「すす病」を発症
カイガラムシや分泌物をずっと放置すると…
葉が黒く汚れたような「すす病」を発症します。
ですが、多肉の場合では、
カイガラムシは駆除しやすいので…
すす病になるまで放置することは少ないと感じます。
原因
多肉植物を購入した際に、カイガラムシが地中や…
葉の隙間に潜んでいた為。
越冬している場合は、春になると活発に活動する。
枯死レベル:★☆☆☆
カイガラムシの被害は分かりやすい為…
早期駆除や事前対策を行っていれば、まったく心配ありません。
注意点としては、まれに地中に隠れ…
根や茎を吸汁している場合があります。
駆除方法
手段としては「物理的な駆除」と「薬剤の散布」の2つ。
「物理的な駆除」は、目視で確認できるカイガラムシを…
多肉から取り除く方法。
「薬剤の散布」は、そのままですが…
薬剤の効果でカイガラムシを退治する方法です。
1. 物理的な駆除
10匹程度なら、爪楊枝などで弾き飛ばして完了ですが…
まだ他に隠れている可能性があるため…
即効性のある薬剤も併用するのが無難です。
分泌物やカビは綿棒などで除去
カイガラムシが残した分泌物と、
それに付いたカビは、綿棒などで擦って除去できますが…
どうしても葉が汚れやすくなります。
2. 薬剤の散布
お手軽なのはカイガラムシに対応している…
ベニカXファインスプレーの散布です。
原液で、そのままスプレーできる
植物栽培では定番のベニカですが、
メリットは買ってすぐに使えることです。
ただ、カイガラムシは散布してもリアクションがないので…
効いているのか直ぐには確認できません。
そのため、数日間は様子を見ながら管理します。
事前対策
使用する薬剤 | 期間 | 散布目安 |
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オルトランDX | 1年中 | 1年に2回ほど |
オルトランDXは、カイガラムシ対策となる定番の殺虫剤です。
使用時期は問わず、土に混ぜても…
地上部に撒いても効果を発揮します。
使用する際は、なるべく均等に撒くのがポイントです。
散布は定期的に行う
ポット(土)の中に1匹もいなければ…
薬剤を使用する必要はありませんが、
どこに潜んでいるか分からない為、定期的な散布がオススメです。
春に1回、プラスαでもOK
散布は1年中、いつ行っても大丈夫です。
例えば、害虫が増える前の春先に使って…
あとは様子を見て追加してもOKです。
オルトランの詳細はこちら
オルトランの紹介は、少し長くなるので…
別記事にて詳しく紹介しています。
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2. アブラムシ
注意するグループ | すべての多肉植物 |
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注意する季節 | 春 ~ 秋 |
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症状 & 特徴
アブラムシは緑や黒色をした小さな虫です。
基本的にカイガラムシと同じようなタイプで…
吸汁して株を弱らせ、分泌物も出します。
原因
都心部より、周りに畑や山が多い環境ほど…
飛んでくる確率は高いと思います。
まれに、購入した多肉にも付いている場合あり。
枯死レベル:★☆☆☆
アブラムシも被害が分かりやすい為…
早期駆除や事前対策を行っていれば、まったく心配ありません。
駆除&事前対策は、
カイガラムシと同様
即効で駆除したい場合は「ベニカXファインスプレー」が有効。
事前対策としては「オルトランDX」です。
基本的にカイガラムシ対策を行っておけば…
同時にアブラムシの対策にもなります。
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3. 毛虫・イモムシ類
注意するグループ | すべての多肉植物 |
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注意する季節 | 春 ~ 秋 |
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症状 & 特徴
毛虫・アオムシ類は、そのまんまの見た目ですが…
主な被害は葉っぱの食害です。
薄い葉を持った多肉が狙われやすく…
ときには、茎を食べて貫通している場合もあります。
原因
自宅の敷地内に樹木などがあると…
毛虫などの発生源になる場合があり、
そこから多肉へと移動されてしまいます。
枯死レベル:★☆☆☆
葉に穴を開けられたり、かじられたりするものの…
食べ尽くされることはありません。
また、食害に遭う多肉も限定的かと思います。
駆除&事前対策は、
カイガラムシと同様
即効で駆除したい場合は「ベニカXファインスプレー」が有効。
事前対策としては「オルトランDX」です。
基本的にカイガラムシ対策を行っておけば…
同時に「アブラムシ」と「毛虫・イモムシ類」の対策にもなります。
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4. ハダニ類
注意するグループ | すべての多肉植物 |
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注意する季節 | 春 ~ 秋 |
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症状 & 特徴
ハダニ類は、様々な種類があるハダニの総称です。
多肉に付くハダニの種類は不明ですが、
オレンジっぽい色で、目視でも確認できます。
ハダニの種類・色は、地域によって異なるかもしれません。
小さな赤いダニは関係なし
地域によっては5月頃に、
小さな赤いダニ(タカラダニ)を庭先で見かけるかもしれません。
これは多肉に付くハダニとは関係ないと感じます。
目視できない場合もあり
吸汁した後のハダニは、どこかへと消える傾向が強いと感じます。
そのため、吸汁の痕だけを目にすることが多くなります。
病気にかかったようにも見える
多肉の葉がダメージを負うと、その部分が変色します。
害虫の吸汁でも病気でも、同じように見えるため…
区別できるまで、ある程度の慣れが必要となります。
原因
ハダニが付いている多肉を購入した為。
または、自然の多い環境では、
周辺から移動してくる場合もあります。
枯死レベル:★☆☆☆
よほど大量に吸汁されない限り、
株全体が枯死する可能性は少ないと思います。
駆除&事前対策は、
カイガラムシと同様
即効で駆除したい場合は「ベニカXファインスプレー」が有効。
事前対策としては「オルトランDX」です。
基本的にカイガラムシ対策を行っておけば…
同時に「アブラムシ」と「毛虫・イモムシ類」、
そして「ハダニ」の対策にもなります。
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◆ まとめ
最後にまとめとなりますが、
ひとまず、害虫対策で使用する農薬は…
「オルトランDX」と「ベニカXファイン」で十分かと思います。
当面の間は、この2つで大丈夫
オルトランDXでカイガラムシを繁殖を予防し…
その他の害虫は、ベニカXファインで対応する。
この流れで害虫対策は、事足りると感じます。
環境によって害虫被害は異なる
管理人の環境下では、これまで紹介した…
4つの害虫しか確認していません。
ですが、お住いの環境により他の虫の被害に遭う可能性があります。
その際は、書籍やネット等から…
情報を収集して頂ければと思います。