この記事は、グラプトセダム属「秋麗【しゅうれい】」の栽培記録です。
多肉の中ではポピュラーな品種の1つで、
グラプト系の性質を活かした成長力が魅力となります。
ちなみに秋麗とは「麗(うらら)かに晴れ渡る秋の日」を指すそうです。
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◆ 基本情報 | 秋麗
科 | ベンケイソウ科 |
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属 | グラプトセダム |
品種名 | xGraptosedum ‘Francesco Baldi’ |
流通名 | 秋麗 |
- |
生育期 | 秋・春 |
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価格帯 | 300円前後 |
栽培難易度 | ★☆☆ |
増やし方 | 剪定&挿し芽 |
葉挿し |
秋麗は、属間交配種
左:グラプトペタルム属 朧月【おぼろつき】
右:セダム属 乙女心
秋麗は「グラプトペタルム属」と「セダム属」との属間交配種。
見た目は丸っぽい朧月といった感じです。
朧月のハイブリッドは人気で…
「乙女心」が「玉葉」になるとブロンズ姫になります。
ネット販売
カクトロコ | ハニーミント |
ストア内検索:秋麗 |
※ 売り切れの場合あり
秋麗シリーズは主に3つ
流通名 | 属名 | 詳細 |
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❶ 秋麗 | グラプトセダム | 属間交配種 |
❷ だるま秋麗 | グラプトセダム | 属間交配種 |
❸ 姫秋麗 | グラプトペタルム | 原種 |
「秋麗」の名が付く多肉はいくつかありますが、
似ているのは名前だけで、血のつながりはありません。
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◆ 季節の変化
夏 5月~10月くらい
全体的にライトグリーンで、先端は少し赤く色づきます。
冬 11月~4月くらい
▲ 紅葉具合は変わりやすい「秋麗」
秋頃から、徐々にグレーやベージュっぽくなり、
冬には、奇麗なパープル系に色付きます。
発色の仕方は、季節や環境、株の状態により変化しやすい多肉だと思います。
秋麗の花
撮影日:5月上旬
花の色・カタチは、親の「乙女心」に近い感じです。
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◆ 購入時の写真と
1年後の比較
購入時の写真
「おまかせ多肉セット」に混ざっていた秋麗で、
直径2cm ほどのプラグトレイに植えられていました。
購入から約1年後の比較
成長スピードが早いので、小さめの苗でも…
約1年ほどで、そこそこ大きくなります。
2年後の比較
さらに「葉挿し」と「挿し芽」で増やしています。
時間さえかければ、親指ほどの小さな苗からでも、
どんどん繁殖させることが可能です。
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◆ 夏と冬の管理目安
冬の管理(屋外)
弱い -3℃まで |
強い -5℃まで |
とても強い 凍害なし |
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- | 〇 | - |
多肉植物全体で比べると「強い」タイプ。
目安としては「-5℃」までなら、凍害の影響はなし。
これより低下すると、多肉植物によっては…
一部が凍結したり、全体が凍結し枯死する可能性が高まります。
霜除け & 風除けは必須
屋外での管理では「霜除け&風除け」は必須です。
どちらかが未設置の場合では、上記の管理気温まで耐えられず…
霜害や凍害によるダメージを負いやすくなります。
梅雨 & 夏の管理
▼ 遮光率 | ▼ 水やり | |
---|---|---|
梅雨入り ~ | 20~50% | 控えめ |
梅雨明け ~ 9月中旬ころ |
50% | 控えめ |
※ 遮光率 & 水やりは、目安としてお考えください。
※ 水やりは、多肉の状態を確認しながら調整ください。
注意ポイント
遮光
風通し
病気・害虫
雨ざらし
徒長(水やり)
高温(猛暑日)
高温・乾燥に強いタイプ。
徒長しやすいので…
水やりは「量 or 回数」を減らすのが安全。
また、雨ざらしも避けたほうが無難です。
葉焼けする場合は、遮光も必要となります。
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◆ 栽培メモ
1. 葉挿しの成功率は100%に近い
朧月の交配種だけあって「葉挿し」が得意です。
また、葉の大きい多肉の葉挿しは…
根付いてからも成長が早い傾向なので、
1年ほどでグングンと大きくなります。
2. サイズはコントロールできる
秋麗は大きくなりやすい品種ですが…
徒長もしやすく、下葉も広がりやすいのが特徴です。
なので、広いスペースに植え付けると、肥料の加減もありますが…
予想以上に大きく育ち過ぎてしまいます。
小さなポットで生育を制限する
▲ プラグトレイ
▲ 紅葉もしやすい
上の写真は「葉挿し」から、1年ちょっと育てている状態です。
小さなプラグトレイのままで管理すると、
元々の土の量が少ないので、保水力が低い状態が続きます。
そのぶん生育が控えられ、大きくなりづらい反面、紅葉はしやすくなります。
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栽培記録
2018.9 ~
主な記録
繁殖
方法 | 回数 | 時期 | 成功率 |
---|---|---|---|
● 葉挿し | 3回 | 秋 | 100% |
● 挿し芽 | 3回 | 秋 | 100% |
非常に繁殖力が強く、涼しい時期の「葉挿し」なら簡単に成功します
病害虫・生理障害
現在まで、病気・害虫・日照不足等の被害はなし
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2018-秋・冬
栽培記録
9月上旬 秋麗を購入
▲ 秋麗は、〇の中
秋麗を買ったというより…「おまかせ多肉セット」の中に混じっていました。
この頃は、まったく多肉の知識がなく…
お試し程度に購入したのが懐かしく思えます。
右隣は、セダムの「乙女心」で秋麗の親になります。
セット商品より、単品がおすすめ!
今、思うと… セットではなく単品で購入するのがおすすめです。
秋麗の場合… 単品で購入すれば、
直径7cm 前後のポットに3株ほど植えられています。
上の写真の「秋麗」より、大きく育っているので見栄えもいいと思います。
9月中旬 なんとなく… 植替え
この頃は、育て方がまったく分からなかったので、
なんとなく、大きなポットに植え替えています。
「葉挿し」と「挿し芽」に挑戦
気が変わり…「葉挿し」と「挿し芽」にチャレンジです。
上の写真のような「秋麗」なら…
「葉挿し」と「挿し芽」に移行するほうがオススメです。
10月上旬 発根を確認
▲ カットから3週間後くらいの様子
発根は、カットから10日ほどで確認しました。
カットして、スグに土へ植える場合は…
切り口を1日ほど乾燥させて、約2週間後の水やりでOKです。
摘んだ葉っぱの様子
▲ 約2週間で発根を確認
ほとんどの葉で、先に発根し… 後から発芽を確認しました。
今回は、6枚すべてが大きく育っています。
10月中旬 ポットへ植える
▲ 6cm ポット
前回から1ヵ月ほど経過した状態です。
なかなかのブサイクですが…
秋麗(グラプトセダム全般)は、ここからでも見栄えの良い状態に持っていけます。
葉挿しの植え付け
秋麗は葉も大きく、根もゴチャゴチャしていないので、
比較的、植えやすいと思います。
今回の土は、市販の培養土「多肉植物の土」のみを使用
ポットは、もっと小さくてOK
どんなポットが適しているのか… 分からなかったので、
今回もオーバーサイズのポットへ植えています。
プラグトレイなどで十分
▲ プラグトレイの状態(※ 別の秋麗)
「葉挿し」の初期段階では、それほど根っこが伸びていないので、
底の深さが3cm くらいのプラグトレイなどで十分です。
サイズオーバーのポットは、土の量が増えて保水性も上がるので…
水やりに慣れていないと、徒長させやすくなります。
植え付け後は、日光に慣らす
この段階では、苗も小さく… 日光にも慣れていないので、
遮光(50%ほど)して、1週間ほど慣らします。
今回の場合は、12月上旬まで遮光しています
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11月下旬 少し大きくなる
▲ 約2ヶ月後の様子
葉が大きいせいか… 芽も大きくなり、
陽当たりがいいと… ほんのりピンク色に染まります。
冬 シーズン / 2018
※ 写真の撮り忘れです。
2019-春・夏
栽培記録
春 シーズン / 2019
3月上旬 順調に成長する
▲ 挿し芽の様子
全体的なバランスは、まだまだイマイチですが…
先端部分は見違えるほど「秋麗」らしい姿になってきました。
葉挿しの成長具合
「葉挿し」の秋麗も、順調です。
若干… 大きさや色が異なりますが、陽当たりの問題だと思います。
成長するに従い、だいたい同じカタチになってきます。
隙間に挿したのは、セダムのオーロラ
ポットに隙間があったので…
同時期に育てていた葉挿しからの「オーロラ」を植えました。
特に、意味はありません。
5月上旬 巨大化する「葉挿し」の苗
▲ 開始から約8ヵ月後の様子
前回の3月の写真と比べると、サイズアップがハッキリとわかります。
3月くらいから、だんだんと成長してきますが、
どの多肉植物も、4月下旬から7月上旬くらいが、大きくなりやすいと感じます。
夏 シーズン / 2019
7月上旬 さらに成長
▲ 約10ヶ月後の様子
昨年の秋にカットした「挿し芽」ポットも、
春から成長を続け、だいぶ… しっかりとしたフォルムになりました。
葉挿しもパワフルに巨大化
5月から2ヶ月弱ほどで、2倍くらい… 大きくなったように感じます。
ちなみに、親の「朧月【おぼろつき】」も、スグに大きくなります。
「多肉植物の土」(培養土)の効果もあると思う
土の選択は好みですが、
培養土を適度に使ったほうが、大きくしやすいと感じます。
その反面… 紅葉は遅れがちになります。
上の写真は、見栄えのため… 表面だけ「鹿沼土」を使用
8月上旬 葉が、横に広がる
梅雨~夏にかけても、大きくなりました。
特に、親の朧月のように葉がサイドに伸びたのが印象的です。
下の葉が伸びるのは… 仕様
秋麗は、夏頃から下側の葉が伸びてきます。
大雑把といえば… 大雑把なフォルムになるので、
できる事なら… 広い庭で豪快に展開させたほうが、似合うと思います。
「挿し芽」&「葉挿し」の比較
親指ほどの小さな苗から育てきた結果…
1年で… どちらも、ほぼ同じ大きさになり、
茎の太さも、ほとんど変わりません。
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2019-秋・冬
栽培記録
秋 シーズン / 2019
10月中旬 ほんのり… 紅葉
今までと比べて若干ですが…
葉っぱ全体が薄い紫色へ色づき始めました。
ビニールポットの苗は、仕立て直し
▲ カットして、仕立て直し
頭が重く、ポットが転びやすいので仕立て直しました。
面倒な場合は、がっしりとしたプラポットに、
ビニールポットのまま入れておけば、安定性が増します。
1日ほど乾かして、ポットへIN
今回… カットした穂は、スグに植えています。
少し発根もしているので、水やりはいつでもOKです。
さらに増やした場合は… 葉を取って「葉挿し」用に回します。
11月下旬 紅葉は、まだまだの状態
▲ この葉色も、奇麗ですが…
培養土100% + オーバーサイズのポットで育てたので、
適度な陽当たり & 11月下旬でも、赤みが不足しています。
紅葉しない場合は… 植替えを行わずに、来年の秋まで管理します
冬 シーズン / 2019
1月中旬 葉のシワが目立つ
ここにきて… 下葉のシワが目立ってきました。
これは寒さの影響ではなく…
ただの寿命で、通常のサイクルです。
枯れきるまで、取らないほうが良い
下の葉にシワが寄ってきた場合は… 枯れきるまで待ちます。
シワが寄ってきても、その葉っぱ自体は、
自身の水分や栄養分を、茎に戻すので、
水やりを控えても… 新しい葉が育ちやすくなります。
2月中旬 「-7℃」 まで下がる
今シーズン、一番冷え込んだ「-7℃」でも、
秋麗の 花芽 & 葉 に、凍結した様子はありませんでした。
水を控えていれば… かなり、寒さには強い多肉植物です。
何日も、寒さが厳しい場所に置かないほうがよい
今シーズンは、1日だけ「-7℃」となりました。
もし、連日「-5℃」より冷え込むようでしたら、
夜間だけは、室内等へ移動させたほうが無難だと思います。
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