この記事は、エケベリア属「花うらら(プリドニス)」の栽培記録です。
葉っぱのエッジに入る、赤いラインが特徴で、
価格も比較的に安く… 飽きの来ないフォルムも人気です。
合わせて、赤いエッジが共通のエケベリア「メビナ」も紹介します。
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contents
基本情報【花うらら】
グループ | ベンケイソウ科エケベリア属 |
---|---|
流通名 | ❶ 花うらら ❷ プリドニス |
学名 | Echeveria pulidonis |
増やし方 | 挿し芽 |
生育期 | 春・秋 |
---|---|
価格帯 | 250円~500円前後 |
栽培難易度 | ★☆☆ |
ネット販売 |
「花うらら」は、原種
Echeveria pulidonis
「プリドニス」はメキシコで自生している原種で、
日本では「花うらら」のネーミングで流通しています。
エッジの赤いラインが特徴ですが…
似たようなエケベリアも多く、意外と見分けるのが困難かもしれません。
似ているハイブリッドが、多数
▲ ポラローズ
「花うらら」も、定番の原種なので…
様々なエケベリアとのハイブリッドが作出されています。
- プレリンゼ【リンゼアナ】
- 花の相府蓮【相府蓮】
- ヘラクレス【エレガンス系】
- 白雪姫 【エレガンス系】
- ポラローズ【?】
※ 【 】内は、交配相手
などなど… 「花うらら」とのハイブリッドや、
見た目が似ているエケベリアが、多数あります。
単体でも、いくつかの顔が存在する
▲ どれも「花うらら(プリドニス)」のタグ
通常タイプと微妙に異なり、エッジが柔らかったりと…
いくつかの顔違いが流通しています。
「春うらら」とか「だるまプリドニス」といった派生型もあるようです。
❶ オーソドックスなタイプ
▲ カクトロコ
カクトロコさんの「花うらら」は、オーソドックスなタイプだと思います。
I.C.N に掲載されている「花うらら」は、
もう少し、野性味のある感じがします。
International Crassulaceae Network (プリドニス)
❷ ダルマ(丸葉)っぽいタイプ
オーソドックスなタイプと比べると、
葉の幅が広く、エッジのラインも緩やかで丸めです。
こちらも、古くから流通している模様。
「花うらら」関係は、紛らわしい
「花うらら」関係のエケベリアは、
原種からハイブリッドまで、多岐にわたります。
区別が付かない
同じ名前のエケベリアでも…
- 図鑑・書籍の写真
- 店頭に並んでいる株の顔
- ネット販売等で掲載されている写真
それぞれが、違うこともよくあり…
生産者さんでも、見分けるのが非常に困難だと思います。
「花うらら」関係の情報は…
エケベリア ハイブリッド の5ページ目にも記載されています。
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これは、メビナ【女雛】のような…
▲ このポットは、メビナっぽいような…
購入から1年後に、気になり始めましたが…
この「プリドニス」と書かれたポットは「メビナ」っぽい感じがします。
ということで…
このポットは「メビナ」として栽培したいと思います
基本情報【メビナ】
グループ | ベンケイソウ科エケベリア属 |
---|---|
流通名 | ❶ メビナ ❷ スターライト |
品種名 | Echeveria ‘Mebina’ |
増やし方 | 挿し芽 / 株分け |
生育期 | 春・秋 |
---|---|
価格帯 | 250円~500円前後 ※ 錦は2,000円前後 |
栽培難易度 | ★☆☆ |
ネット販売 |
メビナは、詳細不明な品種
▲ 左:メビナ / 右:アガボイデス
検索してみると… メビナはハイブリッドらしいですが、
両親は不明… または「アガボイデス」のようです。
比べてみると… エッジの赤いラインは「花うらら」も「アガボイデス」も共通しています。
また、葉の質感は「メビナ」と「アガボイデス」が似ています。
メビナ・錦は、こちら
▲ 斑入りの「メビナ・錦」
▲ 左:メビナ / 右:メビナ錦
「斑入り」と比べてみても、
細長い葉のフォルムや質感が「メビナ」っぽいです。
子株が増えやすいのが特徴
メビナの特徴として、
子株が付きやすく群生しやすいタイプのようです。
確かに… 購入した株は、子株が増えやすい
購入した「プリドニス」タグの株は、
他の「花うらら」と比べて、子株が付きやすいです。
逆に…「花うらら」は、現状… 子株が付く様子はありません。
スターライトも同じエケベリアらしい…
別の流通名で「スターライト」もあります。
ですが、日本では「メビナ【女雛】」のほうがメジャーで、
人によっては… それぞれを区別している場合もあるそうです。
また、メビナは花が咲かないエケベリアといわれています。
季節の変化
【花うらら】
夏 4月~10月くらい
▲ 8月の状態
▲ 5月 エッジの色は薄くなることもある
全体的にグリーンっぽくなりますが、
トレードマークの赤いエッジは、消えにくいと感じます。
一時的に、冬でも春でも… 薄くなってしまうこともあります。
冬 11月~3月くらい
▲ 12月の様子
寒くなると紅葉し、赤いエッジがよく映えます。
状態によって、深い赤色から…
明るめまで、幅広く発色すると思います。
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季節の変化
【メビナ】
夏 4月~10月くらい
▲ 7月の状態
▲ ウォーターマークがキレイ
「春うらら」と同じく、全体的にグリーンっぽくなりますが、
赤いラインは、消えにくいと感じます。
また、「春うらら」には見えにくい、ウォーターマークが、くっきりと見えます。
冬 11月~3月くらい
▲ 12月の様子
こちらも、紅葉具合は「花うらら」と同様で、
ロゼットも奇麗に整い、シンプルイズベストって感じです。
購入時との比較
【花うらら】
購入日:2020.1 250円 / 7.5cm ポット
園芸店にて購入したカクトロコさんの「花うらら」。
あまり人気がないのか…?
ネットでも、取り扱っているショップが少ない感じです。
ダルマ(丸葉)っぽいタイプ
購入日:2019.12 400円 / 6cm ポット
こちらは、園芸店で購入しましたが…
生産者さんは不明です。
そっくりな「プレリンゼ」のほうが、流通していそうな感じ
画像は無いのですが… 「リンゼアナ」とのハイブリッドで、
「プレリンゼ」があります。
見た目は「花うらら」と、そっくりなので…
こちらを購入するのもアリだと思います。
ネットで購入 ※ 売り切れの場合あり |
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各ショップの【ストア内検索】で、
「春うらら」または「プレリンゼ」と入力すると探しやすくなります。
購入から約1年後の比較
▲ 植替え 無し
カクトロコ産は「植替え・無し」で育てました。
▲ 植替え1回
ダルマっぽいほうは…「植替え1回」で、
「観葉植物の土 + 赤玉」です。
購入時との比較
【メビナ】
購入日:2019.11 380円 / 7.5cm ポット
園芸店で購入した「メビナ」で、
ポットには2株、植えられていました。
11月上旬の状態ですが、紅葉具合は… これからといった感じです。
ネットで購入 ※ 売り切れの場合あり |
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各ショップの【ストア内検索】で、
「メビナ」と入力すると探しやすくなります。
購入から約1年後の比較
▲ 植替え1回 / 観葉植物の土 + 赤玉
▲ 子株は付きやすい
▲ ロゼット&紅葉はキレイです。
写真は、翌年の12月上旬になります。
細葉の枚数も多く、放射線状に広がるロゼットなので、
「スターライト」と呼ばれる理由もわかります。
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夏と冬の管理目安【共通】
冬の管理(耐寒性)
「耐寒性・強」屋外管理OK
セーフティ | -3℃まで | 水分が多めでも、凍結しない目安 |
リスキー | -4℃まで | 水分が少なければ、凍結しない目安 |
フリーズ | ? | おそらく-7℃くらい |
※ 記載した情報は、目安としてお考えください。
※1 なるべく水を控えて、水分が少ない状態で管理しています。
※2 多肉はボックスで囲み霜除けをしています。
※3 年間を通して屋外管理の多肉です。
何回も「-5℃以下」の氷点下に、さらさないほうがよい
1回くらいは「-5℃」~「-8℃ほど」になっても大丈夫だと思いますが、
短期の間で、繰り返してしまうと、
発色が悪くなったり、だんだんと痛んできます。
凍結の限界に達すると… 色が抜ける
▲ 凍結で小ダメージのメビナ
メビナに限った事ではありませんが…
軽度から中度の凍結で、全体の色が抜けてしまいます。
見た目は、なんとなく奇麗に見えますが…
ポツポツと… 葉の細胞が死んでおり、状態としてはイマイチです。
だんだんと回復します
梅雨&夏の管理(耐暑性)
「耐暑性・強」 通常の夏仕様でOK
- 遮光50%(※ 梅雨入り~)
- 風通しのよい場所で
- 水やりの回数は控えめ(※ 多肉の様子を見て判断)
- 殺虫・殺菌剤の散布(※ ベニカ、オルトランなど)
水やりでの、徒長に注意
「春うらら」、「メビナ」ともに、
年間を通して、手の掛からないエケベリアだと思います。
水を与え過ぎると… 葉っぱが伸びてロゼットが崩れやすいので、
そこだけが、注意ポイントになります。
栽培メモ【共通】
❶ 育てやすいエケベリア
耐暑&耐寒性が抜群で、乾燥にも強いので、
比較的… 育てやすいエケベリアだと思います。
過剰な水やりさえしなければ、ロゼットも開かずに、形の良い状態を保ってくれます。
❷ 葉挿し…は未確認
おそらく「葉挿し」でも、増えると思いますが、
試していないので、わかりません。
後々… 挑戦してみたいと思います。
「メビナ」は、子株が付きやすい
メビナだけは… 普通に育てていても、
子株が付きやすく、繁殖させやすいと思います。
葉の間の狭いところから、強引に伸びてくるので、
いずれ… 本体のロゼットが崩れてしまうかもしれません。
栽培記録
2019.11 ~
主な記録
病害虫・生理障害
現在まで、なし
繁殖
現在まで、なし
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2019-秋・冬
栽培記録
秋 シーズン / 2019
11月上旬 メビナを購入
▲ 380円 8cm ポット
園芸店で購入した「プリドニス」改め「メビナ」になります。
うすうす「春うららとは、葉のカタチが違うな~」と、
思っていましたが、1年間ほど育ててから気になり始めました。
葉の質感は、アガボイデスに近い
葉の、繊維というか… 細胞の並びというか… は、
アガボイデスっぽく、ちょっと透き通った感じが似ています。
11月中旬 植替え(7.5cm ポット)
▲ 2株でした
▲ 市販培養土+赤玉(表面だけ赤玉)
ロゼットの形をよくするため、
1株づつ、7.5cm ポットへ植え替えています。
冬 シーズン / 2019
12月上旬 ダルマっぽい「春うらら」を購入
▲ 400円 6cm ポット
この「春うらら」は、葉のエッジが丸っぽい感じです。
メビナと比べてみる
こうして比べてみると…
エッジの赤いラインは共通ですが、葉のカタチは違います。
経験が浅いと、意外と気付かないものです。
1月中旬 「花うらら」を購入
▲ 250円 7.5cm ポット
最後に購入したのがカクトロコさんの「花うらら」になります。
ロゼットの形も整っており、このような株を選ぶと、
引き続き、奇麗なロゼットを保ちやすくなります。
2月上旬 氷点下は「-7℃」くらいまで大丈夫
▲ 単発なら「-7℃」くらいまで大丈夫
「花うらら」も「メビナ」も、耐寒性に優れています。
「-10℃」までは、わかりませんが…
最低気温「-7℃」くらいまでなら、耐えてくれます。
ですが、連日の「-7℃」は厳しいと感じますので… その場合は、避難させたほうが無難です。
2020-春・夏
栽培記録
春 シーズン / 2020
3月中旬 春の様子
春といっても… まだ3月なので、
全体的に様子は変わっていません。
カクトロコ産「花うらら」は、花芽が大きく伸びてきました。
メビナは、子株を確認
パッと見は気付きませんが、
下側の葉っぱを持ち上げると、子株が2ついました。
子株は、かなり付きやすいエケベリアだと感じます。
4月下旬 「花うらら」開花
カクトロコ産「花うらら」が開花。
カラーは黄色です。
5月上旬 赤いエッジは、薄まることもある
まだまだ、赤みが残っていてもよい季節ですが、
トレードマークの赤いラインが薄まってしまうこともあります。
5月下旬 だるま 植替え
▲ 変わらず6cm ポット
▲ 市販培養土+赤玉土(表面のみ赤玉)
ちょっと、下の葉が枯れやすく感じたので植え替えています。
ポットの大きさは、変わらずの6cmです。
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夏 シーズン / 2020
7月上旬 エッジは、赤色が戻る
梅雨に入って、日照時間は激減していますが、
薄まっていた赤いエッジは、いつの間にか戻っていました。
メビナの様子
メビナも赤いエッジが戻り、
薄っすらとウォーターマークも確認できます。
また、春に比べるとロゼットは整い… 脇芽も顔を覗かせています。
8月下旬 無難に、夏を越す
梅雨入りから、大きな変化はありませんが、
日照不足や、高温によるダメージもなく、
元気に夏を越しています。
花うらら
乾燥や高温にも強く、日本の夏でも苦にしない様子。
また、カイガラムシやアブラムシといった害虫にも、
好まれない感じがします。
メビナ
メビナも同様に、それほど… 夏の暑さを苦にしない様子です。
2020-秋
栽培記録
10月下旬 順調に成長
全体を通して、夏のダメージなどは無く、順調に育っています。
涼しい10月下旬ですが… 紅葉は、まだ少し先のようです。
花うらら
メビナ
11月下旬 「花うらら」 紅葉
だいぶ、朝晩も冷え込んできたので、
紅葉具合も、ピークに突入しています。
赤いエッジは、株の状態や肥料の効き具合により…
暗めから明るめまで発色すると思います。
メビナの様子
メビナも、赤いエッジが際立って最高の状態だと思います。
こちらも… 株の状態により、淡い色になるかもしれません。
・・・
・・
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次回は、2年目の様子をお伝えできればと思います。
To Be Continued
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