この記事は、パキフィツム属「紫麗殿【しれいでん】」の栽培記録です。
紫麗殿は、肉厚で丸々とした種が多いパキフィツム属の1つで、
名前の通り、紅葉すると… 華麗な紫色の葉を楽しめます。
また、初心者でも育てやすい多肉植物になります。
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基本情報
グループ | ベンケイソウ科パキフィツム属 | 生育期 | 春・秋 |
---|---|---|---|
流通名 | 紫麗殿【しれいでん】 | 価格帯 | 250 ~ 350円 前後 |
学名 | Pachyphytum ‘Shireiden’ | 栽培難易度 | ★☆☆ |
増やし方 | 葉挿し | ネット販売 | カクトロコ |
紫麗殿は、栽培品種らしい
紫麗殿の素性は不明で、
属間交配種のパキベリアとなっている情報もあります。
流通名が古風なので、昔から日本だけで流通している品種なのかもしれません。
似ている原種は、こちら
リンク先のパキフィツムが、そっくりさんです。
ですが、花の色が若干… 異なるので、同じではないようです。
International Crassulaceae Network (MACHUCAE )
季節の変化
夏 7月~10月頃
夏場はグリーンになりますが… 期間は、意外と短いようです。
ロゼットは、若干… 開き気味になります。
冬 10月~6月頃
秋から、翌年の梅雨頃まで紫色の葉をしています。
強い陽射しに当たると、より紫色に!
陽射しを受けると、よりパウダーが付きやすくなります。
葉自体が紫色ではなく、
パウダーによって、紫色に見えます。
あまりにも強烈な陽射しは、葉焼けするかもしれません。
紫麗殿の花
撮影日:8月中旬
8月上旬から下旬にかけて咲くと思います。
パッと見は、パキフィツム属の花っぽいですが…
「エケベリアの血が混ざっている」と言われれば、そんな気もします。
紫麗殿の耐寒性(個人調べ)
「耐寒性は強」 屋外管理OK
セーフティ | -3℃まで | 水分が多めでも、凍結しない目安 |
リスキー | -5℃まで | 水分が少なければ、凍結しない目安 |
フリーズ | ?(-7℃以上) | -7℃も耐える |
※ 記載した情報は、目安としてお考えください。
※1 なるべく水を控えて、水分が少ない状態で管理しています。
※2 多肉はボックスで囲み霜除けをしています。
※3 年間を通して屋外管理の多肉です。
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購入時の紫麗殿
購入日:2019.4 / 250 円
ネットショップで購入した、カクトロコさんの紫麗殿(7.5cm ポット)
パキフィツム属は、多肉植物の中でもボリュームがありますが、
その中でも… 紫麗殿は、特に貫禄があります。
ネットで購入 ※ 売り切れの場合あり |
カクトロコ |
---|
購入から約1年後の比較
購入した時点で、すでに大きめのサイズでしたが…
さらにワイルドな姿に成長します。
栽培メモ
❶ 育てるのは簡単なタイプ
耐暑・耐寒性に優れ、丈夫です。
水やりもシビアではなく、
あげ過ぎても… 切り過ぎても… 普通に育ってくれるので、
初心者向きの多肉植物だと思います。
❷ カイガラムシには好まれやすい
▲ カイガラムシ発生中
葉の裏や、花芽にくっつきやすいので、
春頃から注意して観察しておきます。
オルトランなどの殺虫剤が有効なので、
環境に合わせて、宣布しておくと拡大を防げます。
❸ 葉挿しの成功率は、80%以上
見たからに、葉挿しが上手くいきそうな感じがします。
実際も、発根して新芽もでやすいので、簡単に葉挿しで増やせます。
葉挿しからの成長は、遅い
葉挿しは簡単ですが、
そこからの成長は、ゆっくりです。
❹ なるべく、葉っぱには触れない
紫麗殿が、紫色に見えるのはパウダーのおかげです。
パウダーが無くなると… さえない「ブロンズ姫」状態になるので、
なるべく、葉には触れないように管理します。
水やりの際も、シャワーではなくジョウロがおすすめです。
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栽培記録
2019-春・夏/栽培記録
- 春 / 紫麗殿を購入
- 夏 / 植替え&葉挿しを行う
- 夏 / 梅雨&夏越し
春 シーズン / 2019
4月上旬 紫麗殿を購入
購入日:2019.4 / 250 円
ネットショップで購入した、カクトロコさんの紫麗殿(7.5cm ポット)。
実際に届いた商品は、カクトロコさんの中でも、
かなりボリューミーな多肉の1つです。
4月下旬 植替えを行う
今、思うと…
植替えをした理由が思い出せません…。
たぶん、ポットのサイズを大きくしたかったんだと思います。
このまま、同じポットで育てても問題ありません。
ポットの直径は変わらず、深鉢になっただけです。
葉挿しの成功率は、高い
▲ 今回は4/4で、成功率は100%
植替えのついでに、葉を取って「葉挿し」で増やします。
2週間ほどで、発根して芽もでます。
ポットに植える
植える場合は、トレーがおすすめ
葉挿しの葉っぱを、植える場合は、
ポットではなく… プラグトレイや高さ3cm くらいの低いトレーがおすすめです。
通常のポットでは、無駄に土を使ってしまいますし、
水やりをしても、表面だけがスグに乾いてしまいます。
葉挿しの葉っぱを植えるくらいなら、底が5cm もあれば十分です。
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夏 シーズン / 2019
6月中旬 順調に育つ
植替え後も、順調に育っており…
梅雨入り前までは、紫色をしています。
この頃になると、花芽もでてきます。
梅雨の管理方法
カイガラムシが付きやすい
▲ 花芽には、よくいます(※ 写真は翌年の状態)
▲ 「葉挿し」では、葉の裏側にも潜んでいる(※ 写真は翌年の状態)
カイガラムシは、多肉の数と比例して… 出没しやすくなります。
なので、10ポットくらいの栽培数なら、見かけないかもしれません。
紫麗殿は、カイガラムシに好まれやすいので、チェックしておきます。
浸透移行性の殺虫剤で撃退
▲ 狭い隙間に潜んでいるカイガラムシ(※ 写真は翌年の状態)
葉を取り除いてみると、
けっこうな確率で… 狭い隙間に潜んでいます。
ですが、葉を取らないで撃退したり、予防したい…
というケースのほうが多いと思います。
その際は、オルトランなどの浸透移行性の殺虫剤で予防しておきます。
オルトランのタイプは複数
僕が使用しているのは、水に溶かす水和剤です。
溶かしたオルトランは、葉の上から灌水できるので、
既に、くっ付いているカイガラムシにも即効性があります。
もし、生き残っていても… 葉を吸汁すれば、そのうち死んでしまいます。
そこが、浸透移行性殺虫剤のメリットです。
オルトランはいくつかのタイプがあるので、お好みで選択していただければと思います。
7月の水やりは、月に1回でもOK
上の写真は、水を控えすぎですが…
これくらいシワが寄っても、元に戻ります。
7月は曇天が多いので、月に1回… 2回の水やりでも大丈夫だと思います。
8月下旬 紫麗殿 開花
紫麗殿は、パキフィツムか… パキベリアか…
どちらか分かりませんが、花の形はパキフィツムだと思います。
8月下旬 紫麗殿 夏を越す
連日の猛暑に耐え、何事もなく8月末になりました。
花は奇麗に咲き、葉も元気なので… かなり強健だと思います。
夏、葉挿しの様子
それなりに育っています。
親の葉っぱに、水分が残っているので、
水やりは、控えめで大丈夫です。
夏の管理はセオリー通り
- 遮光50%
- 風通しのよい場所で
- 水やりの回数は控えめ or 多肉の様子を見て判断
紫麗殿をはじめ… パキフィツム属は、
それほど、気難しい感じはしません。
夏バテしてしまうことは、なさそうです。
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2019-秋・冬/栽培記録
- 秋 / 順調に成長
- 冬 / 耐寒性チェック
秋 シーズン / 2019
10月下旬 紅葉は、早め
前回から2ヵ月ほど経ち、10月下旬になりました。
株自体も順調に育ち…
いつの間にか、グリーンだった葉も、紫色に戻っています。
紫色が濃いのは、秋と春
紅葉シーズンですが… 紫麗殿は、
冬より、秋と春のほうが濃い紫色をしています。
・ 葉色が変わる為か…
・ 強い陽射しで、パウダーの量が増える為か…
理由は解りませんが、結果として… 春と秋が見頃です。
秋、葉挿しの様子
10月下旬の様子
夏に比べると、それなり大きなった印象です。
カイガラムシを放置すると、奇形になりやすい
▲ 白い点がカイガラムシ
数匹が少しの間、たかっているくらいなら…
特に問題ないと思いますが、
長期間… 葉が黒く汚れるまで放置しすぎると、奇形になりやすい感じがします。
12月の様子
葉挿しも、ようやく紫色になってきました。
カイガラムシは、即… 退治
▲ まだ、引っ付いているカイガラムシ
カイガラムシを1度でも発見したら、
定期的にオルトラン等の殺虫剤を散布してほうが無難です。
退治しないと、毎年… でてきます。
冬 シーズン / 2019
1月中旬 葉は、ちょっと白っぽく…
秋に比べると、紫色が薄く見えます。
ですが、これはこれで冬らしさも感じます。
耐寒性チェック
山梨県の冬の寒さで、紫麗殿の耐寒性をチェックします。
- 多肉はボックスで囲み霜除けをしています。
- なるべく水を控えて、水分が少ない状態で管理しています。
- 年間を通して屋外管理の多肉です。
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2月中旬 -7℃ を記録した日も大丈夫
▲ 凍った様子は、全くなし
耐寒性は、かなり強いようです。
霜に当てなければ、屋外管理で冬を越せると思います。
葉挿しも、大丈夫
小さくて若い、葉挿しの苗も、問題ありません。
紫麗殿… 凍結の目安
「耐寒性は強」 屋外管理OK
セーフティ | -3℃まで | 水分が多めでも、凍結しない目安 |
リスキー | -5℃まで | 水分が少なければ、凍結しない目安 |
フリーズ | ?(-7℃以上) | -7℃も耐える |
※ 上記の情報は、目安としてお考えください。
2020-春/栽培記録
- 春 / 葉挿し(2回目)
3月下旬 下の葉を摘んで、木立っぽく…
立派に育っていますが、
ちょっと、下の葉が大きくなり、バランスが崩れてきた感じもするので、
パウダーが、はがれた下の葉を摘んでしまいます。
再度、葉挿し(2回目)
こうして観ると、葉はビッグサイズです。
木立っぽく、してみましたが、
ちょっと、微妙でしょうか・・・。
葉挿し(2回目)の様子
▲ 16枚中… 12枚が成功
雑ですが… こんなんでも大丈夫です。
そこそこ大きくなったら、ポットへ移します。
5月下旬 まあまあ、見た目も復活
葉の枚数も増えて…
この角度からの撮影だと、いい感じに映ります。
葉挿し、1年後の様子
葉挿しからの成長は、スローペース
紫麗殿に限らず… パキフィツム属は、
葉挿しからの成長はスローペースです。
それなりに大きくはなっていますが、なかなか… 親株ほどのサイズにはなりません。
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2020-夏/栽培記録
7月下旬 今年は、カイガラムシが付く
花芽や、葉色の変化は、昨年と同じパターンですが・・・
今年は、カイガラムシに、たかられました。
原因は、去年から付いていたカイガラムシ
▲ 葉が黒く汚れていたら… カイガラムシ
去年から、葉挿しの葉っぱに付いていたのですが、
そのまま放置して… 隣に置いていた親株にも移ったようです。
カイガラムシは、予防 または 早期の駆除がおすすめです。
黒い汚れは、取れる
▲ 綿棒などで、擦ると汚れは取れる
黒く汚れた葉は、綿棒などで擦ると簡単に取れます。
一緒にパウダーも取れてしまうのが残念です。
葉挿しの様子
1回目の葉挿し
前回の状態とに比べると… 成長具合は、イマイチです。
逆に、小さくなったようにも見えます。
もう1つのポットは、カイガラムシのため破棄しました
2回目の葉挿し
こちらは、別の場所で管理していたため、
カイガラムシの被害はなく、順調に育っています。
・・・
・・
・
To Be Continued