この記事は、フェディムス属「スプリウス」の栽培記録です。
(※ 旧:セダム属 スプリウム)
学名では、あまりピンと来ませんが、
「ドラゴンズブラッド」や「トリカラー」といった栽培品種が、よく流通しており、
寄せ植えやグランドカバーにも適した多肉植物になります。
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◆ 基本情報・
スプリウス
グループ | ベンケイソウ科 フェディムス属 |
---|---|
栽培難易度 | ★☆☆ |
増やし方 | 挿し芽 |
生育期 | 秋・春 |
---|---|
価格帯 | 300円前後 |
ネット販売 | ・ 日本花キ流通 ・ にじはなプランツ ・ カクトロコ |
● ドラゴンズブラッド
品種名:Phedimus spurius ‘Dragons Blood’
スプリウスの園芸品種の1つ。
深いレッドカラーの葉色が特徴です。
● トリカラー
品種名:P. spurius ‘Tricolor’
スプリウスの園芸品種の1つ。
ピンク・ホワイト・グリーンの3色の葉色が特徴です。
● レモンライム
品種名:P. spurius ‘Lemon Lime’
2色グリーンの鮮やかな葉色が特徴です。
日本だけの流通名かもしれませんが… 近年に登場したようです。
ネット通販では「日本花キ流通」さんにラインナップされています。
スプリウスは、原種
◎ ジョージア、イラン北部など
スプリウスは、ジョージアのコーカサス山脈や、
イラン北部などに生息する多肉植物で、フェディムス属になります。
また、現在は多くのヨーロッパエリアでも定着しているようです。
栽培品種は、たくさんある
国外ではスプリウスの、様々な栽培品種があるようですが、
日本では「ドラゴンズブラッド」と
「トリカラー」の2品種が主流です。
スプリウスの原種は、流通していない模様
スプリウムは、過去の名前
以前は、セダム属でしたが…
現在のカテゴリーは「フェディムス属」となっており、
その関係で、種小名も「スプリウム ⇒ スプリウス」に変更されています。
旧:Sedum spurium
現:Phedimus spurius
◆ 季節の変化
大きな変化は、なし
▲ 5月の様子
▲ 12月の様子
スプリウスは年間を通して、あまり変化はありません。
ドラゴンズブラッドは、
陽に当てたほうが、より赤っぽくなります。
トリカラー
トリカラーも変わりません。
3色のバランスが変化するくらいだと思います。
レモンライム
▲ 11月の様子
▲ 12月の様子
レモンライムは、常に半日陰が向いているのかもしれません。
陽に当てると、赤っぽくなり…
全体の葉色が濁ってしまいます。(※ 検証中)
◆ 購入時の写真と
1年後の比較
▲ ドラゴンズブラッド
▲ トリカラー
どちらも、12月に園芸店で購入した、
「にじはなプランツ」さんのポットです。
購入日:2019年12月 10cm ポット
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購入から約1年後の比較
◆ 1年間での作業&アクシデント
- ピンチ&挿し芽 1回
- カイガラムシ 大量発生
購入後… 途中まで調子よく育っていましたが、
カイガラムシの大量発生により、どちらも大きなダメージを負いました。
本来なら、もっとモリモリに育っていたと思います。
ネットで購入 ※ 売り切れの場合あり |
・ 日本花キ流通 ・ にじはなプランツ ・ カクトロコ |
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各ショップの【ストア内検索】で、それぞれの品種名を入力します
◆ 夏と冬の管理目安
冬の管理(耐寒性)
【-20℃まで】 凍らない多肉
冬の管理は、ほとんど心配なく、
霜除け無しで、屋外に置いておいても…
凍結によるダメージはありません。
梅雨&夏の管理(耐暑性)
- 遮光50%(※ 梅雨入り~)
- 風通しのよい場所で
- 水やりの回数は控えめ(※ 多肉の様子を見て判断)
- 殺虫・殺菌剤の散布(※ ベニカ、オルトランなど)
通常の夏仕様でOK
暑さにも強い、多肉植物
基本的な夏の準備をしていれば、問題なく夏を乗り切ってくれます。
また、グランドカバーということで、
地植えでも大丈夫のようです。
◆ 栽培メモ
❶ 冬は、半休眠
スプリウスは、寒さに強く凍結することはありませんが、
寒さが厳しくなると、葉を落とし気味になり、
春まで… 成長はストップします。
❷ カイガラムシには注意
▲ 吸汁されて葉が枯れる
がっつりと小さなカイガラムシに、たかられていました。
オルトランやベニカ等の殺虫剤を忘れていると、
カイガラムシの出現率がアップするので注意します。
❸ 挿し芽で、簡単に増やせる
茎の先端をカットすると、節々から新芽がでてきます。
また、カットした先端部分も「挿し芽」でOKです。
「葉挿し」は、向いていないタイプだと思います。
◆ 栽培記録
2019.12 ~
主な記録
植替え
- ’20-05
- ’21-04
ピンチ & 挿し芽
- ’20-09
- ’21-04
病害虫・生理障害
- ’20-6 カイガラムシ
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2019-冬
栽培記録
12月上旬 ドラゴンズブラッドを購入
▲ 10cm ポット 300円
園芸店で購入した「にじはなプランツ」さんのドラゴンズブラッド。
単品のみでオシャレに魅せるには、難しいタイプの多肉ですが、
寄せ植えのパーツからグランドカバーとして活躍できます。
1月下旬 葉は、そこそこ落ちる
冷え込んでくる12月頃から、
少しづつ落葉してきますが、成長点付近の葉は残ります。
新芽は出るが… 大きくは育たない
寒くても、節々から新芽が出てきますが、
春になるまで、成長はしません。
屋外管理でも、大丈夫
多肉植物の中でも、特に寒さに強く「-20℃」までOKです。
霜でも痛まないので、
氷点下を気にせず、屋外で管理できます。
トリカラーを購入
遅れて購入したのが、
同じスプリウスという種の栽培品種「トリカラー」です。
名前の通り… 葉っぱに3つの色が含まれています。
ちなみに… 2色ではバイカラーと呼ばれます
2020-春・夏
栽培記録
春 シーズン / 2020
3月上旬 春先の様子
3月になりましたが、まだ寒い日も多いので…
大きな変化はありません。
増やしたい場合は、この時期あたりで先端をカットしておきます。
5月上旬 成長シーズン
だいぶ、モリモリとしてきました。
地域によっても異なると思いますが、
4月中旬頃から、小さな芽が開き… 葉の枚数も増やしていきます。
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夏 シーズン / 2020
7月上旬 梅雨入り・害虫被害
春から初夏にかけて、さらに葉を伸ばし…
いい感じで成長していましたが、
久しぶりに覗いてみると… なんだか元気がありません。
カイガラムシの大量発生
▲ 駆除後の写真
▲ 駆除後の写真
普通に観ているぶんには、ぜんぜん気付かないのですが…
よく観ると… カイガラムシが、
2つのポットで100匹近く、たかっていました。
殺虫剤で、駆除
カイガラムシを発見した後でも、
オルトラン等の殺虫剤を散布すれば、簡単に駆除できます。
ただ… 大量発生した状態を長く放置すると、
多くの葉が吸汁され、枯れてしまいます。
7月下旬 なんとか、立て直す
枯れそうな葉を取り除き… 秋に向けて体制を整えます。
成長点付近の葉は元気そうなので、
これから夏本番ですが… 秋まで頑張ってもらいたいところです。
8月下旬 イマイチな状態へ…
一旦、持ち直したかと思いましたが…
下部から中間の葉っぱは、ほとんど枯れていきました。
これは、夏なので仕方がないのかもしれません。
2020-秋・冬
栽培記録
秋 シーズン / 2020
9月上旬 ピンチ & 挿し芽 へ
▲ それぞれを、カット
▲ 葉っぱは、微妙な状態…
幹も伸びたので… 9月に入ったところで、
親株からカットして「挿し芽」を行いました。
葉の調子は微妙ですが、幹の状態は普通です。
それぞれ、6cm ポットへ
使用した土 | 培養土(室内用・観葉植物の土) |
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カットした先端部分を、チマチマと1本づつ挿しています。
挿すのは難しくありませんが…
作業は手間に感じるかもしれません。
親株の様子
どちらもスカスカで、ほとんど茎が残っている状態です。
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10月下旬 親株は、子吹く
前回から2ヵ月ほど経過した写真です。
秋らしく… 幹の節々からは、いくつもの新芽が付いています。
ですが、もう少し成長していてもいいような感じもします。
追肥や活力剤を使ってみるのも良いと思う
僕の場合… 肥料関係は、植替え時の元肥だけですが、
トラブルで葉を多量に失った場合は、
成長期に合わせて… 追肥や活力剤を使うのも、良いかと思います。
そのまま枯れる、幹もあり
中には… 芽が出ずに、そのまま枯れる幹もありました。
環境や多肉の状態にもよりますが、
助からない確率も、そこそこあるので… 常に100%を期待しないほうが健全です。
「挿し芽」は、変わらず
挿し芽のほうは、現状維持でした。
成長する訳でもなく… 枯れる訳でもない…
そんな秋で、終わりました。
11月上旬 レモンライムを購入
▲ 「日本花キ流通」さん 6cmポット
2色のグリーンが際立つ、オシャレなスプリウスです。
管理は半日陰のほうが、いいのかも?
▲ 購入から2週間後
他のスプリウスと同じように、陽に当てて管理すると…
赤色が発色して、葉色がボヤけた印象になります。
ソフトライムは、グリーンをキープしたほうが映えると思うので、
光量を落とした環境で、育てたほうがいいのかもしれません。
冬 シーズン / 2020
12月上旬 だんだんと… 枯れる
秋には、完全復活すると見込んでいましたが、
目を見張るほどの成長はなく、12月に入り…
親株も挿し芽も、トーンダウンとなりました。
枯れてはいないので、春に期待
パッと見は、風前の灯火ですが…
休眠期に移行しただけと思われるので、
翌年の春に期待したいところです。
2月上旬 野ざらし管理へ
枯れず… 育たつず… の状態ですが、
寒さには強い多肉ので、
ポットのまま、野ざらし放置で春を待ちます。
水やりは、雨 と 雪
12月~3月までは、こちらでの水やりは一切せず…
水分補給は、雨と雪に任せました。
写真はありませんが、雪に埋もれても、
ドラゴンズブラッドなどのスプリウスなら凍りません。
また、休眠期なら… 1ヵ月以上、水を与えなくても大丈夫です。
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2021-春・夏
栽培記録
春 シーズン / 2021
4月上旬 今春は、目覚める
2月あたりは、枯れても仕方がないと思っていましたが、
久しぶりに覗いてみると… 元気に育っていました。
ドラゴンズブラッドは、いい感じ
▲ 挿し芽
▲ 親株(黒ポット)
挿し芽・親株ともに、
葉を大きく展開し、元気に育っています。
トリカラーも、まずまず…
▲ 親株
▲ 挿し芽
間延びしたような葉も混ざっていますが、
こちらも、調子は良さそうです。
斑が入らない場合も…
トリカラーの、いくつかの葉は…
3色にならず、グリーンがメインになっています。
陽に当て続けると… ドラゴンズブラッドのように赤くなるかもしれません。
カットして、植替え
▲ 7.5cm ポット 培養土を使用
ドラゴンズブラッドは、
「親株」と「挿し芽ポット」を整理して、1つポットにまとめました。
レモンライムも植替え
秋に赤っぽくなってからは、半日陰で管理し、
奇麗なグリーンが戻ってきています。
引き続き、半日陰で管理する予定です。
親株、まとめて植替え
親株には、いくつかの葉っぱが残ったので、
まとめて、素焼き鉢に植え直しています。
ここから葉が増えると、見た目も面白くなるかと思います。
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全体の様子
好みはあると思いますが、
スプリウスは、幹が伸びやすいタイプなので、
定期的にカットして、こじんまりと小さなポットに植え付けてやったほうがオシャレだと感じます。
また、広めの庭があれば…
豪快にグランドカバーとして、育てるのもよいかと思います。
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To Be Continued