ローズセダム{パキクラドス}

ロディオラ属「ローズセダム」の紹介です。

セダム(マンネングサ)のような見た目で、

繁殖力が強く、グランドカバーにも最適な多肉植物となります。

「水切れサイン」が分かりやすい種類なので…

水やりのバロメーターとしても活躍してくれます。

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Characteristics
成長期 形 状 葉 色


春~夏


小型・ほふく性


グリーン系

ロディオラ属 原種
成長期は「春~夏」

小型のロゼットが群生する「ほふく性」タイプ。

紅葉はせず、年間を通してグリーンの葉色。

春~夏にかけてよく育ち、冬は休眠する。

◆ Photos

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◆ 基本情報

ベンケイソウ科
ロディオラ属
学名 Rhodiola pachyclados
流通名 ローズセダム
ロディオラ・パキクラドス
生育期 春~夏
価格帯 500円前後
栽培難易度 ★☆☆
増やし方 剪定&挿し芽

 ローズセダムは原種

 ヒマラヤ・西部

パキスタン側のヒマラヤ山脈に自生している原種で…

学名の日本読みは「ロディオラ・パキクラドス」など。

主に流通名の「ローズセダム」で呼ばれており…

個人的には2020年頃から、お店で見かけるようになりました。

 I.C.N(ローズセダム)

基本はマンネングサ

元々セダム属の多肉として扱われていたので、

性質&育て方は「丸葉マンネングサ」や…

「白雪ミセバヤ」といった「ほふく性」のセダムと同様です。

冬から休眠する宿根タイプ

▲ 冬のコモチレンゲ

多肉植物の中には、晩秋になると地上部を枯らせ…

翌年の初春まで休眠するタイプがあります。

ローズセダムもそれに該当し、雰囲気や…

1年の移り変わりは「子持ち蓮華」ともよく似ています。

分かりやすい水切れ

▲ 水は要らない

▲ 水が欲しい

この多肉は、分かりやすい水切れサインを出してくれます。

ロゼットが開いていれば、水やりは不要で…

閉じてきたら水を与えてあげます。

(※ 冬の休眠期は、常に閉じた状態なので対象外)

バロメーターとしても使える

もし、水やりのタイミングが分からない…

多肉があったとしても、

ローズセダムの水やり周期に合わせれば、だいたい解決します。

育て方の、参考記事

※ 種類は異なりますが、成長過程や栽培方法は同様です。

 ネット販売

にじはなPlants 日本花キ流通
ストア内検索:ローズセダム

※ 売り切れの場合あり

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◆ 季節の変化

▲ 5月上旬

▲ 9月下旬

葉色(肥料・並) グリーン系
葉色(肥料・ グリーン系
エッジの色 葉色と同様
備 考

▲ 11月上旬

▲ 12月下旬

葉色(肥料・並) グリーン系
葉色(肥料・ グリーン系
エッジの色 葉色と同様
備 考 12月頃から休眠

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◆ Before / After

 購入時の様子

購入日 2020. 5
ポットサイズ 6cm
生産者さん イナハナ
購入店 ガーデンメッセ八王子

 約1年後の様子

葉色は年間を通して変わりません。

ほふく性なので茎は伸びますが、日照不足では徒長も目立ちます。

12月上旬頃から枯葉が目立つようになり、そのまま休眠へ。

弱ったようにみえても、春になれば活動を再開します。

1年間の主な作業

・挿し芽

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◆ 栽培記録(3年間)

 スタート(5月)

※ 6cmポット

5月(水切れ

※ 極端な水切れに注意

8月

※ 日照不足では徒長しやすい

9月下旬(仕立て直し

※ この時期での「挿し芽」は不向き

10月

※ 剪定後の脇芽は付きやすい

12月(休眠入り)

※ 挿し芽は未発根で根付かず

2月

※ 引き続き未発根

 約1年後(4月)

※ 3月上旬頃から活動再開

5月(仕立て直し

挿し芽のポットは、枯れたと思い破棄してしまいました。

もう少し我慢して待てば、発根して根付いたはずです。

5月(開花

6月

7月

8月

10月

10月下旬(仕立て直し

※ この時期での「挿し芽」は不向き

12月

※ 挿し穂は未発根のまま根付かず

2月

※ 引き続き、未発根のまま根付かず

 約2年後(5月)

5月(仕立て直し

寝かせるだけもOK

1つ1つ挿さなくても大丈夫です。

寝かせておくだけで、根付けば立ち上がってきます。

8月

10月(今年は作業なし)

仕立て直しや剪定は行わず、そのまま管理

12月

2月

3月

 約3年後(4月)

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◆ 栽培メモ

1. 晩秋~冬は休眠期

ローズセダムは、子持ち蓮華やミセバヤ…

ドラゴンズブラッドなどと同じ、宿根草タイプの多肉植物です。

晩秋~冬は休眠しますが、厳しい氷点下でも…

株全体が枯死することはなく、屋外で越冬できます。

仕立て直しは、春が適期

夏に茎が伸びるので、秋に仕立て直してもOKですが…

休眠期に向かっていくため旺盛には育ちません。

春の休眠明けに、1回だけ仕立て直せば十分かと思います。

初見の栽培は、少し難しいかも

乙女心のようなセダムや、エケベリアの感覚で育てると…

初年度は難しく感じるかもしれません。

宿根タイプだという事を意識して育てれば、次第に慣れてきます。

2. 水切れ注意

ローズセダムも多肉なので、他の草花に比べると水切れには強いほうです。

ですが、肉厚セダムまでの耐力はなく…

極端に水切れさせると、葉が枯れやすくなります。

ロゼットが閉じたら水やりOK

水が足りていればロゼットはいっぱいに開いています。

ですが、閉じていたら水を欲しがっているので…

このタイミングで水やりを行います。

休眠までは通常の水やり

▲ 12月の様子はこんな感じ

春~12月上旬くらいまでは、定期的に水を与えるのがベストです。

そうすることで、ロゼット状の葉は枯れずに…

幹に付いた1枚1枚の葉だけが、自然と枯れていきます。

この感じは「子持ち蓮華」と似ています。

(休眠期の水やりは、月1~2 or 雨水でOK)

 水切れさせると葉が硬化

生育期で水切れ状態を続けると、葉が硬くなって枯れます。

さらに幹と固着して落葉せず、成長点を潰してしまいます。

綺麗な幹ほど、脇芽を付けやすい

水切れで枯らせた葉が多い幹より、

水切れさせないで育てた幹のほうが、多くの脇芽を付けます。

そのため、より増えやすい状態となります。

3. 繁殖は挿し芽

繁殖は「挿し芽」で行います。

ローズセダムは幹が長く、多くの脇芽が付くので…

1つの幹を2、3等分しても大丈夫です。

土に寝かせておいてもOK

▲ 5月頃の気温なら発根しやすい

カットした挿し穂は、1つ1つ挿さなくても…

撒いておくだけで根付いて増え始めます。

綺麗に整えたい場合は、面倒ですがチマチマと挿したほうが見栄えします。

土は湿らせたほうがよいかも?

春頃の気温であれば、土に寝かせるだけで発根すると思いますが、

水を撒いて湿気を持たせたほうが、確実に発根すると感じます。

 適期は3月~4月頃

宿根タイプなので、繁殖は春頃となります。

夏は茎が伸びやすく、秋には成長が止まり始めるため…

4月前後の剪定・挿し芽がオススメです。

ポット管理なら、陽当たり重視で管理

▲ 5月中旬

▲ 8月下旬

インテリアとしてポットで飾りたいところですが…

やはり、日陰が多くなると徒長が目立ちます。

日当たりのよい場所なら、そこまで伸びませんので…

春~秋にかけて、こじんまりとした状態を楽しめます。

伸びてしまったら、徒長が目立ちにくい地植えに切替えるのもオススメです。

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◆ 夏と冬の管理目安

 冬の管理(屋外)

弱い
-3℃まで
強い
-5℃まで
とても強い
凍害なし

ほとんどの地域で凍害の心配が無く…

夜間の屋外でも冬越しが可能。

 霜除け不要 & 野ざらしもOK

冬の間は野ざらし状態でOKです。

霜避けも不要で、霜に当ててもダメージはありません。

水やりも雨や雪解け水で十分となります。

 梅雨 & 夏の管理

 遮光(20~50%)

 病気・害虫対策

 徒長(水やり)

 雨ざらし・風通し

 高温(猛暑日)

高温・乾燥に強いタイプですが、朝から夕方まで…

丸一日、陽が当たる場合は50%前後の遮光が必要。

水やりは多肉の様子を確認しつつ「量 or 回数」を減らすのが安全です。

雨ざらしはトラブルの原因になりやすい

梅雨~初秋にかけては病気や葉蒸れ、徒長の原因となるため、

雨ざらしの状態を避けるのが無難です。

また、定期的に農薬を散布することで…

病気・害虫の被害も抑えられます。

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