「コモチレンゲ」の栽培。四季を感じられる多肉植物。

この記事は、オロスタキス属「コモチレンゲ(子持ち蓮華)」の栽培記録です。

この多肉植物は、春~夏にかけて育ち…

秋には枯れはじめ、冬は休眠するサイクルとなります。

一般的な「春秋型」の多肉とは異なり、

オロスタキス属は、四季の移り変わりを楽しめるグループです。

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◆ 基本情報 |
コモチレンゲ

ベンケイソウ科
オロスタキス属
学名 Orostachys malacophylla
流通名 子持ち蓮華
生育期 春~夏
価格帯 300円前後
栽培難易度 ★☆☆
増やし方 挿し芽

 子持ち蓮華について

蓮華シリーズは、いくつかの種類があり…

その中でコモチレンゲは、北海道などで自生する固有種になります。

名前の通り、ランナーで子株と繋がり…

ロゼットは蓮華(蓮の花)っぽいフォルムをしています。

 I.C.N(コモチレンゲ)

他の、蓮華シリーズ

オロスタキス属には、他にも「岩蓮華」や…

「爪蓮華」などのシリーズがあります。

 ネット販売

にじはなPlants カクトロコ
ストア内検索:コモチレンゲ / 子持ち蓮華

※ 売り切れの場合あり

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◆ 季節の変化

※ 写真は「斑入り種」になります

▲ 5月上旬

▲ 7月中旬

葉色(肥料・並) 淡いグレー
葉色(肥料・ 淡いグレー
性質 ランナーで増える
備 考 春頃はグリーンが目立つ

▲ 10月上旬

▲ 2月下旬

葉色(肥料・並) 淡いグレー
葉色(肥料・ 淡いグレー
性質 冬は休眠
備 考 秋から枯れ始める

 子持ち蓮華の花

撮影日:10月下旬

茎の先端から、仏塔のような花芽が伸びていきます。

その後、気付くと白い花が咲いています。

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◆ 購入時の写真と
1年後の比較

購入時の写真

購入日:2020.4 / 8cmポット

「にじはなプランツ」さんで購入した、斑入りコモチレンゲ。

ノーマル種も販売していますが、

斑入りはコントラストが目立つので、より綺麗に見えます。

 約1年後の比較

コモチレンゲは、秋から枯れ始め…

冬に休眠するので、毎年リセットされます。

性質は強健なため、適当に栽培してもそれなり増やせます。

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◆ 夏と冬の管理目安

 冬の管理(凍結)

耐寒性のレベル
やや強
- - -

「-15℃」の耐寒性があり、

多くのエリアで、凍結の心配がない多肉植物です。

霜に当てても痛まず、常に屋外で栽培できます。

 梅雨 & 夏の管理

▼ 遮光率 ▼ 水やり
梅雨入り ~ 20~50% 通常
梅雨明け ~
9月中旬ころ
50% 通常

※ 遮光率 & 水やりは、目安としてお考えください。

※ 水やりは、多肉の状態を確認しながら調整ください。

注意ポイント

 遮光

 風通し

 病気・害虫

 雨ざらし

 徒長(水やり)

 高温(猛暑日)

高温・乾燥に強いタイプ。

雨ざらしもOKで、1年を通して水やりの制限は気にしないで大丈夫。

高温多湿(蒸れ)には注意なので、夏の直射日光は遮光などでケアする。

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◆ 栽培メモ

1. 春夏型の多肉植物

コモチレンゲは、セダム等の多肉とは異なり…

成長期は春~夏で、秋から枯れ始めます。

ですが、多年草なので…

翌年の春には、葉を広げ元気に生育します。

陽当りと、適度な肥料で栽培

肥料は春・夏に適量を与え、適度な陽当りで育てます。

雨ざらしでも、徒長しづらいと思いますが、

夏の高温多湿(蒸れ)には注意して管理します。

2. 毎年、仕立て直しが必要

秋頃から枯れ始めてくるので、

来シーズンに向けてメンテナンスを行います。

その際、枯れ葉や子株、ランナーでゴチャつくため、

整理するのが面倒に感じられるかもしれません。

冬越しして、春でもOK

秋にメンテナンスを忘れても、

そのまま冬越しさせ、春夏の成長期で仕立て直すのもOKです。

こちらの場合は、株がフレッシュなので、

剪定・植え付けの作業が楽かと思います。

 「挿し芽」で増やせる

整理した部分は「挿し芽」で増やせます。

丁寧に植え付ければ、より多くの苗を残せます。

面倒な場合は、小さな子株は諦めて…

メインのロゼットだけ、しっかりと植えれば大丈夫です。

3. 冬は野ざらしでもOK

12月頃には、ロゼットの枯れ葉も増え…

小さくカチカチに変わります。

ですが、一定以上は小さくならず、枯れることもありません。

寒さに強く、まず凍らない

北海道で自生しているだけあって…

寒さに強く、凍害の危険はありません。

霜除けは不要で、水やりも雨水や雪解け水でよいと思います。

初見では心配になりますが、宿根草の感覚で大丈夫です。

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◆ 栽培記録
2020.4 ~

主な記録

 植替え ’20-10 ’21-04
 葉挿し
 剪定・挿し芽 ’20-10 ’22-05
● 殺菌・殺虫剤(目安
オルトランDX粒剤 毎年、春に1回
ダコニール1000 毎年、春~夏に3回ほど
● 病害虫・生理障害

現在まで、大きな病気・害虫・日照不足等の被害はなし

● 植替えの土

多肉植物の土【プロトリーフ】
(※ 元肥を含む)

● 追肥(目安

春~夏にかけて、ハイポネックスなどを適量

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2020-春・夏
栽培記録

春 シーズン / 2020

3月上旬 子持蓮華を購入

▲ 斑入りバージョン

▲ 400 円(8cm ポット)

購入したのは「にじはなプランツ」さんの斑入りコモチレンゲ。

斑入りの場合は、やや暑さ・蒸れに弱くなりますが、

育て方・管理方法は、ノーマル種と変わりません。

販売期間は、春~夏

秋頃から枯れてくる植物なので、

販売期間は、春~夏の間になると思います。

5月上旬 新緑の季節

グレーっぽい葉色のイメージですが、

5月頃はグリーンの葉が目立ちます。

夏 シーズン / 2020

7月中旬 1番の見頃

コモチレンゲは、他のベンケイソウ科の多肉とは異なり、

6~7月頃が一番の見頃となります。

特に斑入り種の場合は、寄せ植えた感じにも見えます。

8月上旬 斑の部分は弱い

多肉の斑入り種(錦)は、葉が薄いタイプほど…

夏の暑さに弱くなります。

コモチレンゲの場合では、斑のロゼットは…

割り切って枯らせてしまってもよいかと思います。

肉厚の多肉植物なら大丈夫

斑入り(錦)で弱いのは、葉の薄いタイプだけで、

「ティツバンス錦」や「姫秀麗・錦」など…

肉厚の斑入り種であれば、ほとんど影響はありません。

8月下旬 夏の終わり

8月が終わる頃には、少しづつですが…

枯葉や茎のダメージが目立ってきます。

花芽も伸び始める

大きく育ったロゼットでは、花芽が付きやすくなります。

その後は開花して、枯れていきます。

来シーズンに向けて、剪定して挿し芽

ボロボロになって水を吸えない状態であれば、

剪定して「挿し芽」で育てます。

枯葉が少ないほど、作業は手間がなく簡単です。

梅雨・夏の管理方法

雨ざらしでも、目立った徒長はしないと思います。

陽当たりを重視しつつも、高温多湿になる環境は避け…

強すぎる場合は遮光してケアします。

また、成長期は夏までなので…

春~夏にかけて、適量の肥料を与えれば十分だと思います。

病気・害虫にも強い

無農薬でも病害虫の被害は少ないと感じます。

対策はオルトランとベニカでOKです。

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2020-秋・冬
栽培記録

秋 シーズン / 2020

10月上旬 秋の様子・開花

秋になると、独特の小さな花を咲かせます。

咲いたロゼットが多いと…

ポット全体のボリュームも減ってきます。

開花後の株は枯れる

開花した株は枯れてしまいます。

再び、脇芽が伸びることもありません。

仕立て直し

この時期のメンテは、多肉の中では面倒です。

枯れた葉やランナーも多く…

掃除をしながら選別することになります。

 株がフレッシュな春夏のほうが簡単

プラグトレイに植える

今回はプラグトレイに植えています。

これから先は休眠期間なので、底の浅い容器で十分です。

適当に撒いても大丈夫ですが、

なるべく土に挿した状態の方が、その後の具合は良いと思います。

11月中旬 冬モード突入

11月頃になれば、コモチレンゲの冬支度が目立ってきます。

不要な葉を落として、蒸散をより防ごうとします。

このようにセルフで…

季節の支度をしてくれる多肉は他にもあり、

黒法師などのアエオニウム属は、夏に葉を落として夏越しします。

ここからは、野ざらし管理でも大丈夫

休眠気に入ったため、翌年の3月頃までは動きがありません。

冬の管理面では、最低気温「-15℃」まで大丈夫そうなので、

ほとんどのエリアで、凍害の心配もなさそうです。

そのため、野ざらしで放置しても枯れません。

心配であれば、適度に水やりを行い、半日陰や日向で管理して頂ければと思います。

冬 シーズン / 2020

12月上旬 消えたように見える

寒さが強まってくると…

いっそう外葉が枯れて、ロゼットは玉のようになります。

すべて枯れることは少ない

地上部がすべて枯れることはありません。

ある程度の小さなロゼットになったら、そこで止まります。

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2021-春・夏
栽培記録

春 シーズン / 2021

3月上旬 春の訪れ

3月に入ると、カチカチだったロゼットに動きが出始めます。

ロゼットが開く

気温の上昇と共に、少しづつロゼットが開きます。

親株は、反応なしで終了

親株は、株元から新芽が伸びることはなく終了となりました。

4月上旬 成長期

さらに暖かくなると、ランナーもたくさん伸びてきます。

5月上旬

木箱へまとめる

ここで、プラグトレイから…

高さのある木箱へまとめています。

6月上旬

夏 シーズン / 2021

7月上旬

8月下旬

今年も、この時期あたりから…

成育の勢いが弱まり始めています。

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2021-秋・冬
栽培記録

秋 シーズン / 2021

10月下旬

11月中旬

しっかりとメンテしたかったのですが、

今年度は、ほとんど放置気味で冬を迎えます。

冬 シーズン / 2021

2月下旬

色々とボロボロですが、コモチレンゲでは平常運行です。

手を掛けてあげれば…

少しは綺麗に見えるかもしれません。

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2022-春・夏
栽培記録

春 シーズン / 2022

5月上旬 活動再開

いつものように、春になれば元気に育ちます。

今回は、植え替えをしなかったので…

肥料不足のせいか、グリーンの葉は目立たず、成育にも勢いがありません。

仕立て直し

少し遅めの仕立て直しです。

ばら撒いても、だいたい育つ

▲ 造形を意識して植え付け

▲ 繁殖用にばら撒き

小さな苗や子株は、挿していくと時間がかかるので、

ざっと撒いておいても大丈夫です。

念のため、茎が隠れるほどの土をふりかけておきます。

7月上旬

ノーマル種のような葉色

今年の葉色は、斑入りの感じは確認できず…

クリーム色のロゼットも消えていました。

理由は不明ですが…

斑入りらしさを感じられない夏となりました。

8月下旬

昨年、咲かなかった花も今年は咲きそうです。

まだまだ暑い日が続きますが、

夏の終わりを感じさせる1コマです。

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最終更新 2022 / 9

9月中旬

開花すると、徐々に株の数は減っていきますが、

定期的にメンテナンスを行えば、

1ポットだけでも十分に増やせます。

 この後の栽培は、繰り返し

子持ち蓮華のまとめとしまして…

今後も同じようなサイクルで育ちます。

初夏が見頃で、秋から枯れ始めるので、

エケベリアなどの多肉とは、生育期・管理方法が異なります。

繁殖の方法は…

春~秋にかけて剪定し、「挿し芽」で育てます。

冬は休眠期のため、小さなロゼットに変わりますが、

春になれば活動を再開します。


アロマティカス

パキフィルム

2018年の秋から多肉植物を楽しんでいます。これから始める皆様にとって、少しでも参考になれば幸いです。


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